透過性ステップ下流域における,流れの不思議な構造の解明
Project/Area Number |
02650352
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Hydraulic engineering
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
長谷川 和義 北海道大学, 工学部, 助手 (70001328)
|
Project Period (FY) |
1990
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
|
Keywords | 透過構造物 / 後流 / 抗力係数 / 三次元流 / フラクタル次元数 |
Research Abstract |
1.水流の一部が透過するステップ状構造物の下流域では、剥離による圧力差発生・透過流の誘起と、剥離域への吹き込みによる圧力回復・透過流の弱まりという主流と透過流の相互作用による平衡関係が成立している。結果の平衡状態は複雑であり、不明なことが多い。(1)模型組ブロック、(2)矩形断面木片の組合せ、(3)重折り金網ガ-ゼのそれぞれからなるステップを多数並べて通水し、レ-ザ-流速計によって流速分布を詳細に測定する実験を行って次のことを明らかにした:(1)透過構造物の空隙率がある範囲内にあるとき透過流は二つの流れ状態をとりえ、条件外ではそうならない。このことを理論的に明らかにし、実験によって確かめた。(2)二次元性の明確な木片実験では、剥離による逆流と透過流が同時に間欠的に現れる。二次元状態では定常な平衡状態が起こりにくいことを示すものである。(3)ステップ高さの5ー6倍離れたところから後流と見なしうる流速分布が発達する。分布形状は、透過構造物の違いによっていく分異なるものの相似している。このため各抗力係数の計測結果は1から1.5の間の互いに近い数値となっている。(4)抗力係数は透過構造物の空隙率の増加とともに減少し、構造物縦断面の粗視化法にもとづくフラクタル次元数の増加とともに増加する傾向を示す。 2.模型組ブロックの透過構造物を水路幅の1/4.4に設置し通水する実験をおこない、3次元流れの性質を調べるとともに2次元モデルを考出しその解を得た:(1)構造物下流域の大部分では2次元後流の性質が卓越している。(2)構造物から外れた主流域では対数分布が成り立っている。(3)両者の接続域は非常に複雑な流れ場であり、変動も激しい。(4)接続域にBousinesqu型の横断シアをあたえて得た摂動解は、渦動粘性係数を通常より1オ-ダ-小さく見積るときむしろ実験値にちかづく。
|
Report
(1 results)
Research Products
(3 results)