Project/Area Number |
02650393
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Building structures/materials
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
林 靜雄 東京工業大学, 工業材料研究所, 助教授 (90092569)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
香取 慶一 東京工業大学, 工業材料研究所, 助手 (50224556)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 鉄筋コンクリ-ト / 有孔梁 / せん断終局強度 |
Research Abstract |
1.はじめに 鉄筋コンクリ-ト梁のせん断破壊のメカニズムは大変複雑であるが、その破壊機構とせん断終局強度を明らかにするために多くの研究が成されてきた。鉄筋コンクリ-ト梁のせん断伝達をア-チ機構とトラス機構に分ける考え方は、それらの中でも非常に有力な提案で、かなりの精度で鉄筋コンクリ-ト梁のせん断終局強度を予測することが出来、日本建築学会「鉄筋コンクリ-ト造建物の終局強度型耐震設計指針(案)」にも取り入れられているが、この考え方では、梁に開口がある場合、圧縮斜材のコンクリ-ト部分に欠陥が生じ、ア-チ、トラスどちらの機構においてもその機構が成立しないという大きな弱点がある。本研究は、このア-チトラス機構に基づき開口のある鉄筋コンクリ-ト梁におけるせん断力の伝達機構を明らかにし、有効なせん断補強のあり方を考えるものである。 2.実験 試験体の断面は30cm×55cmで、孔径15cmとした。孔の周りの補強はなるべく少なくした(広沢式で計算すると0.21%)。 試験体は全てせん断破壊した。最大せん断耐力にシアスバン比の影響はなかった。これは、従来の設計式とは傾向が異なるものである。孔位置が最も材端に近い試験体が最もせん断耐力が大きかった。 3.解析 孔位置を考慮したトラスモデルを作成した。破壊機構としては、せん断ずれ破壊とコンクリ-トストラットの圧縮破壊が考慮できるようにした。解析結果は実験結果とよく一致し、現在の、鉄筋コンクリ-ト有孔梁のせん断設計式である広沢式よりもよく実験結果の傾向を説明することが出来た。また、同じ鉄筋量であっても、補強金物の配置によって、せん断補強効果は大きく異なることを示した。 4.結果 実験結果と解析結果から鉄筋コンクリ-ト有孔梁のせん断力の流れを解明でき、補強金物の有効な配置について示唆出来た。
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