シミュレ-ションによる地下空間における火煙流の研究
Project/Area Number |
02650422
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
建築計画・都市計画
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小出 治 東京大学, 工学部, 教授 (30134456)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 煙流動 / 防災計画 / シミュレ-ション / 地下空間 / 地下街 |
Research Abstract |
地下街、地下鉄駅等の地下空間における火災発生時の煙流動は、防火・防煙区画の大きさ、排煙設備の排煙能力、地上連絡階段などの地上外気との接続状況、外気の風速により影響される。 これらの排煙能力に関わる因子を、地下空間排煙シミュレ-ションのパラメ-タとしてシミュレ-ションを行った。シミュレ-ションは、コンピュ-タの能力上の制約から、モデル的な地下空間を想定して実施した。モデルは、地下10階、各階を防火区画で区切り、それぞれに排気設備を設けた構造である。また、火災発生時に地下空間の防火・防煙扉の一部が、正常に作動しない場合などを想定した。 シミュレ-ションの結果、防火・防煙扉の一部が正常に作動しない場合、排煙設備の作動の有無に関わらず、一部の煙は下階に流出する。一般に煙は上昇傾向を示すとされ、地下空間の場合避難方向と同方向になり、避難計画上の問題とされているが、下階にも流出するということにより、煙は地下空間全体に及び、ますます総合的な煙流動の把握と、避難計画が求められることが明示された。また、外気の風向きによっては、早い時期に、全空間に拡散することがわかった。 防煙計画にあたっては、外気との遮断を十分に検討すること、さらに、防煙扉の不作動を考慮して、空間構造を直線的なものにしない等の配慮が必要である。しかしながら、空間構造は、避難のしやすさとの兼ね合いもあり、総合的な判断が必要である。 今回の煙流動シミュレ-ションは、未だ不十分な点が多く、全体としての傾向を示すにとどまっていると考えるべきで、子細な点まで把握することはできていない。コンピュ-タの発達は日進月歩であり、さらにシミュレ-ションの精度の向上に努める必要がある。
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Report
(1 results)
Research Products
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