Project/Area Number |
02650476
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
金属精錬・金属化学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小川 修 東京大学, 工学部, 助教授 (30010995)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 希土類磁石 / 還元拡散法 / サマリウム / コバルト |
Research Abstract |
サマリウムとコバルトを主元素とする所謂2ー17型希土類磁石材料を、還元拡散法によって製造することを試みた。この型の磁石材料には少量のFe、Cu及びZrを添加する必要があり、還元拡散法では組成が不均一になるという欠点が指摘されていた。本研究では、これまでに行った拡散実験の成果を踏まえて、1段目の加熱で先ず金属間化合物SmCo_5を製造し、反応生成物であるCaOを水洗除去してからFe等を加えて再加熱するという方式と、連続加熱で最終組成を得る方法の2種類を試みた。また、Zrは融点が1852℃と高く、Co微粒子中への拡散が遅いと考えられたので、1150℃以下で溶融するCuーZr合金の形で添加することも行った。Smは揮発損失を考慮して理論量の3%増とし、還元剤のCaはSm_2O_3の理論還元当量の1.5倍とした。また、Coを始めとする金属粉末は全て粒径43μm以下を標準とし、一部のCuーZr合金は37μm以下に粉砕、また、Co粉末は43〜74μmに分級したものも用いた。加熱温度と時間はSmCo_5の生成反応、CuーZr合金の融点、拡散を速めて均一な組成を得ること等を考慮して、途中で温度を変える等、数種類の組み合わせを試みた。 結果は、連続加熱で最終組成を目指し、且つCuとZrをそれぞれ単独で添加するという従来の方法で得られた試料が最も組成が均一で、実用性には程遠いが飽和磁化等の磁性面でも優れていた。特に、酸素の含有量が他の試料の1/6以下で、これが良い影響を与えたものと推察される。途中でCaOを除去する方式は添加元素の拡散を促進できると予想されたが、過剰に存在する金属Caまで除去してしまったため、酸素のゲッタ-が無い状態で加熱した点に問題があった。しかし、上述した従来の方法で得られた試料も磁性の面では当然のことながら不満足であり、これをさらに改善するためにFe、Cu及びZrを酸化物の形で添加する方法等を試験中である。
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