Project/Area Number |
02650510
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
金属材料(含表面処理・腐食防食)
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
佐藤 栄一 宇都宮大学, 工学部, 教授 (90008029)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 寿康 宇都宮大学, 工学部, 助手 (70007988)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Keywords | 光音響分光法 / めっき / 腐食 / 無電解めっき / アンダ-ポテンシャル析出 |
Research Abstract |
光音響分光法(PAS)は、従来液体中の微量物質の検出などの目的で使用されていたが、近年、我々のグル-プによって本法が固液界面のin situ観測が可能になることが見い出された。当該年度においては以下のようなことを試みた。 (1)本法を走査型に改良し、ニッケルの電析過程における表面の2次元的なラフネスの変化をin situに追跡することができた。また、電析表面をSTMによりex situな状態で観測し、PASの結果と比較検討した。 (2)同法をアルミニウム合金の孔食表面の評価法として用い、その孔食の進行度や有機系孔食抑制剤の効果を評価することに成功した。 (3)プリント配線基板の作製工程で用いられるベ-クライト基板上銅箔への銅めっき過程に本法を適用し、そのめっき皮膜のラフネスと厚さの変化を同時にかつ、in situな状態で評価することができることを明らかにし、本法が実際のプリント配線基板の生産ラインに組み込み可能であることを示した。 (4)同法をNiーB系の無電解めっき過程に適用し、そのラフネスや厚さがin situに評価できることを見いだすとともに、初期のめっきのcovering rateや応力割れを検出することに成功し、従来、究極の夢とされていた無電解めっき過程のin situ観測に新機軸を開いた。 (5)銀電極上への鉛のアンダ-ポテンシャル析出過程にPASを適用し、単原子レベルの吸着である同過程を完全にモニタ-することができた。これは本法が非常に高感度な測定法であることを裏付けるものである。以上5つのテ-マに対しその成果は全て研究論文、学会発表の形で報告済みである。
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