ヒドロキサム酸糸キレ-ト化剤によるランタノイド(III)の分離
Project/Area Number |
02650533
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
工業分析化学
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
渡辺 寛人 北海道大学, 工学部, 教授 (80002856)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上舘 民夫 北海道大学, 工学部, 助教授 (70185990)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | ランタノイド(III) / 溶媒抽出 / 分配平衝 / 分離係数 / アルキル置換ーNーフェニルヒドロキシルアミン |
Research Abstract |
NーアルキルカルボニルーNーフェニルヒドロキシルアミン(RーPHA)を用いて,酒石酸水溶液から11種のランタノイド(III)を抽出し,分配平衝を検討した。実験では,金属イオン(M)を含む水相30cm^3(イオン強度0.1)とRーPHAを含む5cm^3の四塩化炭素とを25℃で振りまぜた。 1.抽出されたランタノイド化学種はML_3(HL)_2(L=RーPHA)である。 2.抽出定数の対数値(logKex)は原子番号順に大きくなった。 3.直鎖置換基をもつNーオクタノイルーNーフェニルヒドロキシルアミン(C8PHA)と分岐したアルキル置換基をもつNー(2ープロピルペンタノイル)ーNーフェニルヒドロキシルアミン(PPーPHA),Nー(2ーヘキシルデカノイル)ーNーフェニルヒドロキシルアミン(HDーPHA)とをくらべると,後者のlog Kexは前者の1/100〜1/1000であった。 4.しかし,軽いランタイドの組にEu/Pr,重いランタノイドの組にYb/Euを選び,それぞれについてlog Kexの比,即ち分離係数(log SF)を求めたところ,HDーPHAについてlog SF(Yb/Eu)は2.64,C8PHAでは1.71となり,HDーPHAが重いランタノイドに高選択的であった。前者の値は,現在ランタノイドの工業抽出剤である,ジ-(2ーエチルヘキシル)リン酸(DEHPA)の値に匹敵する。 5.次に,重いランタノイドに富むゼノタイム鉱石を想定し,Ybと鉱石中に随伴するイットリウム(III)との分離を検討した。PPーPHAとHDーPHAとのlog SF(Yb/Y)はDEHPAのそれより,数十倍大きく,分岐したアルキル置換基がキレ-ト官能基のα位の炭素に結合しているRーPHAは重いランタノイド(III)に高選択的である事が明らかになった。 6.以上の結果,重いランタノイドの相互分離等にHDーPHAが工業抽出剤として有望であると判断した。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)