Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Research Abstract |
触媒をはじめとする表面機能材料の開発において,材料粉末担体上に活性成分を望みの形態・構造で固定できれば大きな進歩が期待できる。 本研究ではSiO_2表面のOH基と原料VO(OC_2H_5)_3,PO(OC_2H_5)_3の選択的反応を利用し,以下の示す成果を得た。 (1)表面OHとVO(OC_2H_5)_3の表面素過程を追跡し,SiーOーVO(OC_2H_5)_2および(SiーO)_2VO(OC_2H_5)が生成すること,およびこれらは(SiーO)nーVーOHを経てVOxオ-バレ-ヤ-へと変化することを明らかにした。 (2)生成したVOxの分散性,構成をXPSおよびEXAFSで解析したところ,気相選択沈積法で得られたV_2O_5/SiO_2のV_2O_5は通常の含浸法にくらべてはるかに高分散であり,また表面上に薄膜状で存在していることが明らかとなった。 (3)V_2O_5/SiO_2の解媒機能を各種アルコ-ルの選択酸化で調べたところ,気相選択沈積法V_2O_5/SiO_2はエタノ-ル酸化で95%以上の選択性でアルデヒドを生成し,さらにその活性は通常の含浸法に比べ約1ケタ高いことがわかった。 (4)気相沈積法V_2O_5/SiO_2の熱安定法とXANESで追跡したところ,500℃焼成後もその薄膜構造が保持されていることが明らかとなった。 (5)PO(OC_2H_5)_3の反応性を調べたところ,SiーOHとは反応しずらいが,VーOHとは反応し,VーOーP結合が表面に生成することがわかった。これを焼成するとVOPO_4類似の複合酸化物が表面に合成することができた。 以上,気相選択沈積法は表面新材料の合成にきわめて有効であることが明らかとなった。
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