Project/Area Number |
02650627
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Synthetic chemistry
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松田 治和 大阪大学, 工学部, 教授 (20028963)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
芝田 育也 大阪大学, 工学部, 助手 (10196420)
|
Project Period (FY) |
1990
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
|
Keywords | 五価有機アンチモン / オキシラン / アルコリシス / 環状1,3ージケトン / Cーアルキル化 |
Research Abstract |
テトラフェニルスチボニウムトリフラ-ト(以下、Ph_4SbOTf)は、安定な五価有機アンチモン化合物である。特に、アミンなどの塩基によっても失活しない点は従来の酸触媒にはない特微であり、新分野での利用が期待される。本年度の研究概要は以下に示す通りで、エポキシドのアルコ-ルによる開環反応と、生理活性物質の重要な中間体である環状1、3ージケトンの2位のアルキル化反応を開発することが出来た。 1)Ph_4SbOTfを触媒とするオキシランのアルコリシス 溶媒を用いる必要はなく、少過剰量のアルコ-ルと直接反応させることにより、対応する生成物が高収率で得られた。また、生成物の単離に際しても、触媒の除去は必要でなく、直接蒸留する事が可能である。適用できるオキシランも、一置換、二置換ともに可能であり、アルコ-ルは3級のものを除けば実用上問題が無いものとの感触を得た。本アンチモン化合物触媒は、不安定なオキシラン、例えばスチレンオキシド、に対しても重合活性は示さず、従って反応に際しての幅反応を考慮する必要はない。 2)環状1、3ージケトンの選択的Cーアルキル化反応 シクロペンタンー1、3ージオンの2位のアルキル化がPh_4SbOMeを用いる事により、40℃程度の温和な条件で進行した。アルキンハライドは、エステル基、不飽和結合などを有していても幅反応の起こらない点は、本反応系の重要な特長の一つである。シクロヘキサンー1、3ージオンも同様にアルキル化が可能である。
|