Project/Area Number |
02650628
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Synthetic chemistry
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
谷 一英 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (60029444)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 光学活性ポルフィリン / 酸素酸化 / ポルフィリンー鉄錯体 / 不斉酸化 / 均一系触媒 / 不斉触媒反応 |
Research Abstract |
本研究は前研究代表者の龍野睦宜博士が研究途中で不幸にして死去したため、本研究代表者が引続き当該課題の研究を遂行した。我々は分子状酸素でのオレフィン、アルカンの酸化が鉄ーポルフィリン錯体触媒で行えることを見いだしている。これを不斉酸化へ展開するのが本研究の目的である。このため先ず酸化に強い光学活性配位子の開発を行い、単糖および多糖誘導体を不斉源とする二種の新しいタイプの光学活性ポルフィリンを合成するのに成功した。これらポルフィリンの鉄錯体を触媒とする不斉酸化の検討に入っている。 1.テトラフェニルポルフィリンから合成した5ー(4ーアミノフェニル)ー10、15、20ートリフェニルポルフィリンをイソシアノ体に変え、十分に乾燥したアミロ-スと反応させるとアミロ-スにウレタン結合で結合したポルフィリンが融点300℃以上の紫色固体として約40%の収率で得られた。(NHCOO:1660、1515cm^<-1>)元素分析からアミロ-スの1級水酸基の約80%にポルフィリンが結合したものであることが明かとなった。 2.αααα-5,10,15,20ーテトラキス(2ーアミノフェニ)ポルフィリンをイソシアノ体とした後、1、2、3、4ー0ーアセチルーβーDーグルコピラノ-スと反応させた。赤外でウレタン結合(NHCOO:1710、1515cm^<-1>)が認められ、目的とするグルコ-ス誘導体の結合したポルフィリンが生成していると考えられるがさらに精製をする必要がある。 3.上の1.2.で合成した光学活性ポルフィリンの鉄錯体を合成した。これらのポルフィリン錯体を触媒として先ず、スルフィドの不斉酸化を検討している。次いで不斉エポキシ化を検討する予定である。
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