ヒドロキシプロピルセルロ-スコレステリック液晶構造の化学橋かけによる固定化
Project/Area Number |
02650637
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
高分子物性・高分子材料(含機械材料)
|
Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
須藤 新一 山形大学, 工学部, 助手 (80007195)
|
Project Period (FY) |
1990
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
|
Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
|
Keywords | ヒドロキシプロピルセルロ-ス / コレステリック液晶 / 化学橋架け / 膨潤 / 引張特性 / 動的粘弾性 / 小角散乱 / 加熱処理 |
Research Abstract |
ヒドロキシプロピルセルロ-ス水溶液リオトロピック液晶にアルデヒド系化学橋架け剤を添加し、酸性触媒下で、液晶構造を保持した固体膜の調整を試みた。 1 グリオキザ-ル、pーホルムとアルデヒド、およびグルタアルデヒドを用いてキャスト法により固体膜を調整した。固体膜の水溶解試験及び円偏光二色分散測定(CD)を行なったところ、pーホルムアルデヒドは水に不溶であったが、他の系は60C、真空下で加熱処理してはじめて橋架けすること、及び、いずれの膜とも右巻きのコレステリックセンス液晶構造を保持していることを初めて明らかにした。CDの結果はピ-クの位置が橋架け、及び加熱処理により低波長側へシフトする事、すなはち、コレステリックピッチが減少する傾向に有る事を示唆した。 2 橋架け剤の添加量は9%以上になるとキャスト膜の表面の平滑さが悪くなり、また、加熱処理温度も70C以上になると膜の色が変化し熱分解が生じる事が明らかとなり、適切な橋架け条件があることを見いだした。 3 膜の膨潤(ゲル量)は橋架け剤添加量の増大及び加熱処理時間の増大とともに減少(増大)した。 4 膜の引張り特性は加熱処理により向上した。しかし、膜の損失弾性率は逆に加熱処理により減少した。グリオキザ-ルとグルタアルデヒドで比較すると、ヤング率はグルタアルデヒドの方が、しかし損失弾性率は逆にグリオキザ-ルの方が大であった。この様に、力学特性に対する橋架けの影響は必ずしも一致しなかった。 5 小角散乱撮影によると、橋架け及び未橋架け膜ともに十字型の散乱像を示し、橋架け剤の種類、添加量、及び加熱処理の内部構造に対する影響は明確でなかった。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)