加圧下での液相反応を利用して微粒子合成における粒径制御
Project/Area Number |
02650686
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
化学工学
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
熊沢 英博 京都大学, 工学部, 助教授 (70023281)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐田 栄三 京都大学, 工学部, 教授 (60023024)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 超微粒子 / フェライト / 水熱合成 / 粒成長 / 粒径制御 / 粉末X線回折 |
Research Abstract |
硝酸鉄(III)水溶液と各種金属(II)硝酸塩水溶液を鉄(III)と金属(II)の比がフェライトの量論比になるように混合し,アンモニアを加えてpHを約10に調整した懸濁液を水熱処理して各種フェライト超微粒子を生成した。水熱処理条件は,昇温速度4℃/min,処理温度は100〜300℃,攪拌速度600rpmまで,処理時間25hまで,とした。生成粒子の大きさは粉末X線回折法と透過型電子顕微鏡写真から決定した。Ni,Co,Znーフェライト超微粒子の水熱合成の結果から以下の知見が得られた。 (1)室温で湿式合成したフェライトはゲル状沈殿で,X線回折による明確な回折線は得られないが,この沈殿を水熱処理すると結晶性の超微粒子が得られる。粒子の大きさは水熱処理条件に応じて10nmから20nmの範囲である。粒径分布は対数正規分布に従い,幾何標準偏差は処理条件にほとんど無関係に約1.20となった。またこの標準偏差の値は処理時間にも依存しない。(2)処理温度が高いほど結晶子径は大きく,また結晶化度も高い。(3)処理温度が高いときには粒成長はオストワルドライプニングに従うが,処理温度が低いときには処理時間の増大とともに粒径は若干減少する。これは低温ではオストワルドライプニングによる粒成長よりも結晶化度の増大の方が支配的になるため,と考えられる。(4)攪拌速度,原料初濃度の粒径に及ぼす影響はきわめて小さい。 硝酸鉄(III)と水酸化バリウムを出発原料とするバリウムフェライト超微粒子の水熱合成を行い,磁気記録材料に適した大きさ0.1μm以下の六角板状粒子の生成する条件の範囲で粒径制御法を検討した。 なお,水熱条件下で金属アルコキシドの加水分解により球状金属酸化物微粒子を生成する研究は,研究費補助金の交付期間が1年に短縮されたために,本年度は提案した方法で球状微粒子が生成する実験事実の確認に留めた。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)