Project/Area Number |
02650687
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
化学工学
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
森 康維 京都大学, 工学部, 助手 (60127149)
|
Project Period (FY) |
1990
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
|
Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
|
Keywords | マイクロエマルション / 逆ミセル / 界面活性剤 / 超微粒子 / マグネタイト / 単分散粒子 / 可溶化 / 磁性流体 |
Research Abstract |
無極性溶媒中で、油溶性界面活性剤は逆ミセルを形成し、内部に極性溶媒を可能化することでマイクロエマルション(ME)となる。このMEを反応場として、鉄系の超微粒子を作成した。 無極性容媒として、比較的大きな可溶化量を得ることのできるシクロヘキサンを選び、界面活性剤には、アニオン性のスルホコハク酸ジ・2・エチルヘキシルナトリウム(AOT)と、非イオン性のポリオキシエチレンノニルフェニルエ-テル(PONP)を用いた。塩化第一鉄、塩化第二鉄、アンモニア水溶液をME内に可溶化させた。 最大可溶化量は、いずれの界面活性剤においても、界面活性剤濃度に比例して増加した。これは、可溶化水と界面活性剤の量比(W/S)が一定であることを示している。なお極性が高いベンゼンでは、最大可溶化量は小さくなる。AOT・シクロヘキサン系では、塩化第一鉄水溶液と塩化第二鉄水溶液の最大可溶化量が等しくなった。これは、ME内で2価の鉄イオンがすべて3価の鉄イオンにただちに酸化された為と考えられる。最大可溶化量以下の水溶液を可溶化した系では、MEの直径は水溶液中イオン濃度に依らず、W/Sに依ることを、動的光散乱法とX線小角散乱法によるデ-タから明らかにした。 マグネタイト超微粒子の合成を、ME内に可溶化した水溶液で行なうと、第二鉄水溶液を必ずしも必要としない。これはアンモニア水を加えたとき起こるアルカリ条件下での、鉄イオンの酸化反応速度が増すためである。PONP・シクロヘキサン系で、アンモニア水と塩化第一鉄を可溶化したMEを混合すると、数カ月の期間、安定に分散する直径約6nmのマグネタイトを主成分とする超微粒子が得られた。この溶液は磁性流体の挙動をわずかに示した。MEの直径と生成した鉄系超微粒子の直径との相関を検討したが、明白な関係を見いだすに至らなかった。
|