Project/Area Number |
02650689
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
化学工学
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
新田 友茂 大阪大学, 基礎工学部, 助教授 (00029480)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 超臨界流体 / 高分子オリゴマ- / 分離 / 二酸化炭素 / エチレン / スチレン無水マレイン酸共重合体 |
Research Abstract |
本研究は、超臨界流体による抽出と固体への担持あるいは吸着を組み合わせて、精密分画に適した分離システムと操作条件を研究することにより、高分子の精密分画の新しい可能性を探ることを目的としたものである。 1.実験装置および方法(1)実験装置は市販の液体クロマトグラフを改造して、超臨界流体を用いた「カラム溶出法」による高分子の分画装置を作製した。本装置の特徴はカラムからの出口ラインを洗浄して、溶出高分子が沈澱しても回収できるようにしたことである。(2)ポリマ-試料にはスチレン無水マレイン酸共重合体(SMA:重量平均分子量4280,多分散度6.5)を用いた。(3)担体にはシラン処理した珪藻土担体(セライト545,粒子径130μm)および大孔径シリカゲル(細孔径100nm,粒子径60μm)を用いた。(4)溶離液は、二酸化炭素(CO_2)あるいはエチレン(C_2H_4)の超臨界流体に、ポリマ-の良溶媒であるテトラヒドロフラン(THF)を混合し、段階的にTHF組成を増加させた。 2.実験結果(1)超臨界CO_2/THF溶離液では、分別温度を上げると分別された高分子の平均分子量が小さくなり、多分散度も小さくなる。(2)超臨界C_2H_4/THF溶離液では、CO_2/THF溶離液に比べて分別がよりシャ-プになり、分別された高分子の多分散度も平均分子量も小さくなる。ただし、比較の基準は溶離液のTHFモル組成が同じ場合である。(3)シリカゲル担体の場合は分別ピ-クが広くなり、担体への残存ポリマ-量も増加した。これはポリマ-の吸着のためであり、カラム溶出法では不活性表面を持つ担体の方が優れている。 3.超臨界流体は分子量の小さなオリゴマ-を分別あるいは除去するのに適している。とくに超臨界流体エチレンを用いると、分子量1000位までのSMAオリゴマ-を完全に単離できる可能性がある。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)