アミノ酸.タンパク質のグリケ-ションによる反応生成物の活性酸素消去作用
Project/Area Number |
02660135
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
製造化学・食品
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
早瀬 文孝 東京大学, 農学部, 講師 (80105246)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 活性酸素 / メラノイジン / グリケ-ションタンパク質 / メイラ-ド反応 / 過酸化水素 / ス-パ-オキシド / ヒドロキシルラジカセ / 脱変異原作用 |
Research Abstract |
メイラ-ド反応生成物であるメラノイジン(MEL)はTrpーPー2のヒドロキシル体に対して強い変異原抑制作用を有していた。そこで、MELとグリケ-ションタンパク質(GP)の活性酸素消去能について検討した。活性酸素発生源は、OH・の場合はCo60によるγ線照射を、ス-パ-オキシドの場合にはNADPHーPMS系を用いた。過酸化水素はABTS法などにより測定した。OH・のスピントラップ剤としてPBN、DMPOを使用し、ESRなどによって測定した。 BSAとグルコ-スをpH7.4、50℃で1〜15日間反応させてグリケ-ションBSA(GB)を得た。GBはOH・、過酸化水素を効率良く消去した。15日間反応させたGB(GBー15)の場合、1%添加によりBSAと比較して3倍のOH・の消去が認められた。また過酸化水素消去能は反応時間に伴い上昇し、0.036%GBー15添加で1.2μMの過酸化水素を消去した。一方、GBのス-パ-オキシド消去能はBSAと比較して減少した。メイラ-ド反応初期段階生成物としてアマドリ化合物(Nーdeoxyfructosylbutylamine,NDF)、後期段階生成物としてPyrrole aldehyde(PL)およびPLをBSAにカップリングさせたPーBSAの活性酸素消去能を測定した。NDFは高い過酸化水素消去能を有するが、PL、PーBSAはその消去能は低かった。PL、PーBSAはOH・を著しく消去し、NDFにはその消去活性が認められなかった。ス-パ-オキシドの消去能はいずれの生成物においても弱いものであった。さらにMELについて検討を加えた。非透折性グルコ-スーグリシン系MELを調製し、その活性酸素消去能を測定した。0.3%、0.03%MEL添加でOH・を86%消去した。ス-パ-オキシドと過酸化水素に対しては、0.01%,0.03%メラノイジン添加で高い消去能が認められた。以上の結果からメイラ-ド反応生成物の強い活性酸素消去作用が明らかとなった。 ^<14>Cラベルした高分子量HMーMEL,低分子量LMーMELをラットに経口投与したところ、それぞれ0.6%,12.8%のMELが吸収された。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)