Project/Area Number |
02670045
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neurophysiology and muscle physiology
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
木村 純子 山形大学, 医学部, 講師 (10186322)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 心筋 / パッチクランプ / NaーCa交換 / 膜電流 / Na / Ca / 膜輸送 / ピンポン型 |
Research Abstract |
まず、前年度行ったNaーCa交換の交換様式がピンポン型か、同時型かを更に調べる為、酵素反応速度論の生成物阻害法の理論に沿って、細胞内CaとNaが競合拮抗するか否かを調べる実験を試みた。細胞内液(電極内液)のNa濃度を一定(20mM)に固定し、細胞内Ca濃度を変化させた時、各々のCa濃度で、細胞内Naと細胞外Caによる外向き交換電流の大きさを測定して調べようとした。細胞内Caを80nMから300nMまで徐々に上げても、交換電流に対する細胞内Caの抑制効果は見られなかった。それ以上のCa濃度にすると細胞は拘縮を起こした。この拘縮を克服するため様々な方法を試みた。例えば、細胞外液をグルコ-スで高張にするとか、収縮を抑えるBDM(butanedione monoxim)を灌流する、あるいはCN等の代謝阻害剤を灌流する等である。これらの方法は細胞の拘縮を抑制したが、同時にNaーCa交換電流も抑制した。従って細胞内でCaとNaがNaーCa交換担体の結合部位で競合拮抗するかどうかは、結論を出すことができなかった。 次に、ニュ-ヨ-クのコロンビア大学から招待され薬理学教室でGeaーNy Tseng博士と二ヶ月共同実験を行った。ここでの実験で、細胞外液のClイオンを少なくすると、Ca電流やK電流が可逆的に小さくなることがイヌの心室筋及びプルキンエ細胞で解った。なぜ小さくなるかの検討は、滞在期間が切れたためできなかったが、今後の課題である。 第三にNaーCa交換電流にカルモジュリンの関与があるかどうか調べるため、カルモジュリン阻害剤のwー7を作用させた所、100uMのwー7がほぼ完全にNaーCa交換電流を抑制することが解った。現在、wー7と電流値の濃度反応曲線を調べる実験が進行中である。
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