Project/Area Number |
02670062
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
環境生理学(含体力医学・栄養生理学)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
本間 さと 北海道大学, 医学部, 講師 (20142713)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | サ-カディアンリズム / 視交叉上核 / メトアンフェタミン / 行動リズム / 代謝活性 |
Research Abstract |
従来、哺乳動物では唯一の概日振動体の局在部位とされていた視交叉上核(SCN)以外にも、概日周期をもつリズムを多くの生理機能に発現する概日振動体の発見に基づき、ラットを用い、その中枢神経内局在部位と振動機序を明らかにすることを目的とし、以下の実験を行った。 1.SCN内外の振動体間相関:フリ-ランしている正常ラットにメトアンフェタミンの慢性投与によりSCN外振動を発現させ、自発行動と輪回し行動を記録して、2つの振動体間の相関を調べた。メトアンフェタミン投与で自発行動には2つの周期の異なるリズムが出現し、相対的協調を示したが、投与中もSCN内振動の周期は変化しなかった。輪回し行動ではメトアンフェタミンがSCN依存性周期を延長した。この結果SCN内外の2つの概日振動体は、異なる周期を持つが、輪回し行動は両者をカップルし周期を変化させることが明かとなった。 2.SCN外概日振動体の局在:SCNを破壊し概日リズムの完全に消失したラットに、メトアンフェタミンを慢性投与し、安定したSCN非依存性リズムを発現させる。行動リズムの各位相で ^<14>C,2ーDeoxyglucoseを注射し、オ-トラジオグラフィ-法により、脳内の各部位で代謝活性を測定した。その結果、大脳皮質運動野や視床の一部にリズム位相により代謝活性に差があることが分かった。 3.振動のメカニズム:メトアンフェタミンの薬理作用による活動期とそれに引き続く休息期の形成という砂時計型振動の可能性を否定できるかどうかを、メトアンフェタミン自由摂取と周期的制限摂取のSCN破壊ラットの自発行動リズム解析により検討した。その結果、自由摂取のフリ-ランリズムでは従来の自律振動の規則に従ったが、パラメ-タ-によっては砂時計型のS過程モデルも適応できた。しかし、制限摂取の結果からはS過程モデルは適応できず、砂時計型振動は否定された。
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