Project/Area Number |
02670072
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
環境生理学(含体力医学・栄養生理学)
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
鈴木 秀次 早稲田大学, 人間科学部, 専任講師 (40137964)
|
Project Period (FY) |
1990
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
|
Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1990: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
|
Keywords | 運動制御 / 筋収縮後増強 / 短期可塑性 / 力曲線周波数成分 |
Research Abstract |
我々は、最大筋力の25ー100%の力で5秒間の筋収縮を行うと、その直後に脊髄固有反射経路内に短期間の促通効果が起こることを示唆し、この現象を短期可塑性と呼んだ(J.of Physiol,1987)。1988年、SUZUKi等はヒトの上腕二頭筋から単一運動単位と表面筋電図を記録し、2%MVCの等尺性筋収縮を維持した状態から50%MVCを5秒間行い、さらにその直後にもう一度2%MVCを行うと、それまで活動していなかった運動単位が動員すること、また表面筋電図の活動が増大することを報告した(Med.Sci.in Sports & Exer.)。ところが、このような主動筋の筋収縮後の活動の増大は、2%MVCの力を維持するために協同筋、拮抗筋のどこかで補正的な活動をしていることが考えられることから今回の実験に至った。よって今回の目的としては上腕・前腕からの筋電図を記録し、筋収縮後の微小な力制御において補正的な筋活動がみられるか否かを検索することとした。その結果、主動筋である上腕二頭筋では前回の報告と同様殆どの例で活動の増大がみられた。腕橈骨筋、尺側手根屈筋、長掌筋の筋活動はその殆どは増大したが、腕橈骨筋のなかには活動が減少するものもあることがわかった。また橈側手根伸筋、尺側手根伸筋、総指伸筋、そして上腕三頭筋の筋活動はその多くが増大した。一般的には同時に屈筋と伸筋の双方の活動が増大し、その結果2%MVCの力を維持していることがわかった。さらに、このときの力曲線の周波数成分を振幅スペクトラムでみると1.5Hz以下の成分が増大していることがわかった。つまり、増大した力の動揺は多分屈筋と伸筋のあいだでのお互いの張力の拮抗によって起こる結果であろうと結論した。
|