Project/Area Number |
02670104
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General medical chemistry
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Research Institution | Toyama Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
小川 宏文 富山医科薬科大学, 医学部, 助教授 (30111743)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | セリン脱水酵素 / 日内変動 / mRNA / クロマチン / DNaseI高感受性 / 転写制御 / ラット / 遺伝子発現 |
Research Abstract |
ラット肝セリン脱水酵素を作るmRNAには日内リズムがあることを発見した。即ちラっトを一定の明暗下で飼育すると,mRNAは夕方最大値を,朝方最小値を示す日内リズムを持ち,その差は20倍に達する。このリズムは、60%ないし91%の高蛋白食でも存在するが、無蛋白食ではmRNAは全く発現されていない。このリズムの発現機構を解明するために、DNase mappingを選んだ。一般に遺伝子はヒストンでおおわれているが、プロモ-タ-やエンハンサ-では、このクロマチン構造がル-スになっていることが多く、遺伝子の発現に密接な関係があるとされている。従ってこの部位はDNaseで切断されやすい。本研究では、mRNAのリズム発生とクロマチン構造を調べた.(方法)7:00と19:00にラットを殺し核を調製した。これに種々の濃度のDNaseを加え部分消化した。DNAを抽出して制限酵素で切断後、サザンブロットを行った。(結果)転写開始点から上流11000塩基には、何ケ所かでDNase高感受性部位があった.そのうち、-3200は発現が高いラットではより感受性であったが、-100は逆に発現の低いラットで感受性であった。また高蛋白食ではmRNAが高いが、無蛋白食では、mRNAが検出できないことは前述の通りであるが、これらのクロマチンを調べたところ、リズムのあるクロマチンで見出されたと同じパタ-ンが得られた。更に、-3800は発現しているクロマチンでより感受性が高かった。(結論)以上の結果からmRNAの周期的発現には,遺伝子の-100と-3200の部位のクロマチン構造の変化が重要と考えられる。また-3800は遺伝子が完全に抑制されるために必要な部位かも知れない。今後、これらの部位に結合する可能性のある転写調節因子の発見に努力する。
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