Project/Area Number |
02670180
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
細菌学
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
西渕 光昭 京都大学, 医学部, 助教授 (50189304)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹田 美文 京都大学, 医学部, 教授 (30029772)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 腸炎ビブリオ / 病原性ビブリオ / 溶血毒 / ヘモリシン / 毒素遺伝子 / 腸管感染症 |
Research Abstract |
腸炎ビブリオおよび類似ビブリオの産生する耐熱性溶血毒(TDH)の病原的役割を明らかにする為に、以下のような順序で研究を進め、それぞれに示したような成果を得た。1.腸炎ビブリオはTDHのみならず、類似する溶血毒(TDHーrelated hemolysin,TRH)も同時に産生する可能性があるので、TRHを特異的に検出するDNAプロ-ブを用いて、TRHを産生する能力のある菌株とない菌株を区別した。2.患者から分離された神奈川現象陽性分離菌株は、TDHをコ-ドする遺伝子を2コピ-持つ(tdh1およびtdh2)。その代表菌株として、TRH産生能力のないAQ3815株を選出した。3.AQ3815株のtdh1遺伝子をin vivo recombination法によって変異遺伝子置換して、不活化したところ、殆ど溶血活性の低下が認められなかった。従ってtdh1遺伝子は殆ど発現されず、むしろtdh2遺伝子が菌の溶血活性を担っていると考えられた。4.AQ3815株のtdh2遺伝子のみをsuicide vectorを利用して不活化したところ、溶血活性は殆ど無くなったが、感度の高いELISA法でTDHの産生を測定したところ、残存するtdh1遺伝子の発現によって、野生型菌の産生するTDHの約5%に相当するTDHが産生されていることが明らかになった。5.AQ3815株の2コピ-のtdh遺伝子の両者の不活化し、TDHをまったく産生しないisogenic mutantを作製した。この変異株と野生型AQ3815の培養上清を、ウサギの腸管粘膜上皮をUssing Chamberにマウントた実験系で比較した。その結果、培養上清中のTDHは粘膜上皮のイオンの透過性を変化させており、腸管内の分泌作用に影響を及ぼしている可能性が示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(9 results)