Project/Area Number |
02670202
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Immunology
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
鶴下 直也 京都大学, ウイルス研究所, 助手 (30201643)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 六雄 京都大学, ウイルス研究所, 教授 (30027312)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 免疫グロブリン遺伝子 / ディファレンシャルRNAプロセシング / スプライシング / Bリンパ細胞 |
Research Abstract |
免疫グロブリンμ鎖の発現は、Bリンパ細胞の分化段階に応じて膜結合型から分泌型へと切り替わる。この調節は、前駆体μ鎖RNAの3'末端付近のプロセシング様式の変化によることが知られている。本研究では、このようなμ鎖遺伝子のディファレンシャルRNAプロセシングに関与する塩基配列の同定を試みた。この目的のために、μ鎖遺伝子に様々な欠失あるいは置換変異を導入し、成熟B細胞とプラズマ細胞における発現様式の変化を調べた。また、ヒトβグロビン遺伝子を基盤として、μ鎖遺伝子と類似の遺伝子構成を持ち膜結合型と分泌型に対応する二種類のmRNAを産生するモデル遺伝子を構築し、これにμ鎖遺伝子の種々の断片を導入したハイブリド遺伝子を作成してその発現様式を解析した。現在までに得られた結果は以下のようなものである。 (1)μ鎖遺伝子上の複数個の領域が、B細胞の分化段階に応じたディファレンシャルRNAプロセシングの調節機構に関与している。 (2)M1およびM2エキソンを含む領域が、調節機構において最も重要な役割を果たしているらしい。 (3)C4ーM1イントロンのスプライシングが効率よく起こるためには、その下流のM1ーM2イントロンのスプライシングがおきている必要がある。 これらの結果から、M1ーM2イントロンのスプライシング効率がB細胞の分化段階に応じて調節され、その結果膜結合型μ鎖RNAの産生に必要なC4ーM1イントロンのスプライシングが間接的に調節されるという仮説を考えることができる。この点も含め、今後M1ーM2領域のさらに詳細な解析を行っていく予定である。
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