ILー6遺伝子導入による生体内T細胞分化調節機構及び抗原特異性獲得機構の解析
Project/Area Number |
02670205
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Immunology
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
岡田 全司 大阪大学, 医学部, 助手 (40160684)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | ILー6 cDNA / 生体内キラ-T細胞分化 / ILー6 cDNAーtransfectant / 抗原特異性 / 胸腺T細胞分化 / 抗ILー6レセプタ-抗体 / レトロウイハス・ベクタ- / ILー6 |
Research Abstract |
1.ILー6による生体内T細胞分化調節機構の解析;ヒトILー6 cDNAをマウス・レトロウィルス・ベクタ-,pM5Gneoに組み込み、低免疫原性腫瘍RL♀γにtransfectした。このtransfectant腫瘍を同系マウスにi・p投与し、著明な延命効果及び約50%の完全治癒率を認めた。この効果はtransfectantより産生されるILー6量に相関した。さらに、この低免疫原性腫瘍に対して特異的なCD4^-8^+キラ-Tが治癒マウスよりin vitro及びin vivoの系で分化誘導された。(正常マウスからは誘導されない。) 2.さらにモノクロ-ナル抗Lyt2.2抗体を大量生体内投与し前処置したBalb/cマウスにtransfectant腫瘍を投与すると抗腫瘍効果は抑制された。一方,抗Lyt2・1抗体処置マウスではこの抑制効果は認められなかった。この結果よりILー6 cDNAーtransfectantによる抗腫瘍効果はCD8^+キラ-Tの生体内分化を介して発揮されることが示された。さらに、他の低免疫原性腫瘍,RL♂2T,transfectant(ILー6 cDNA導入)を用い同様の結果を得た。したがって,本法は種々の低免疫原性腫瘍に対する強力なキラ-T分化誘導機構解析に有用である。 3.T細胞レセプタ-を発現していない胎児マウス胸腺CD4^-8^-T細胞からはin vitroのILー6+ILー2刺激により抗原非特異的なキラ-Tが出現する。一方、adultヒト及びマウスCD4^-8^-胸腺T細胞からは抗原+ILー6+ILー2刺激により、抗原特異的キラ-Tが誘導される結果を得た。さらに、モノクロ-ナル抗ヒトILー6レセプタ-(R)抗体,PM1,及びILー6R_<ーgp>120に対する抗体,AM64,を用いキラ-Tの分化が抑制された。すなわち,ILー6はキラ-T分化に必須な因子の一つであることを明らかにした。さらに,抗マウスILー6R抗体を用いてマウス・キラ-T分化においても同様の結果を得た。これらのILー6R抗体を用いて抗原特異性獲得機構を解析中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)