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¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Research Abstract |
1.抗原の作製:2,4ーDichlorophenoxy acetic acid(2,4ーD)の活性エステルをN,N'ーDicyclohexylcarbodiimide及びNーHydroxysuccinimideを使用して合成した。これを用いて2,4ーDーhIgG及び2,4ーDーBSAを作製した。 2.免疫及び細胞融合:6週令のマウス(♀,A/J)にComplete Freund's Adjuvantと共に2,4ーDーhIgGを腹腔内に投与した。5週間後に抗原のみで再度免疫し、3日後に免疫した脾細胞を取り出しX63ーAg8ー6.5.3.細胞とポリエチレングリコ-ル(MW=1,500)を用いて細胞融合を行なった。 3.抗体のスクリ-ニング及びクロ-ニング:抗体の測定はポリスチレン製96ーwellーplatesに2,4DーBSAをコ-トした物を用いて測定した。また限界希釈法を用いてクロ-ニングを行なった結果、14クロ-ンのモノクロナ-ル抗体産生細胞が得られた。 4.ハプテンにより抗原抗体結合反応が抑制されるクロ-ンの選択:Inhibitorとして2,4ーDichlorophenolを使用して、得られた各クロ-ンの培養上清について調べた。その結果4つのクロ-ン、138ー1、302、839、848でハプテンにより抗原抗体結合反応が抑制される事が明らかになった。 5.抗体の特異性の検討:Dichlorophenolの異性体、2,3ー,2,4ー,2,5ー,2,6ー,3,4ー,3,5ーDichlorophenol(6種類)を用い、クロ-ン138ー1(IgG_1,κ)について調べた結果、2,4ー及び3,4ーDichlorophenolに対して特異性が非常に高く、2,3ー及び3,5ーDichlorophenolはほとんど、また2,5ー及び2,6ーDichlorophenolは全く結合しない事が明らかになった。この抗体を用いてサンドイッチassayの検討を現在行なっている。 以上の事から今回得られた抗2,4ーDichlorophenylモノクロナ-ル抗体はダイオキシンなどの環境汚染物質をサンドイッチassay法で測定できる可能性が示された。
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