Project/Area Number |
02670302
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Gastroenterology
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
各務 伸一 名古屋大学, 医学部, 講師 (10115545)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉岡 健太郎 名古屋大学, 医学部, 助手 (60201852)
|
Project Period (FY) |
1990
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
|
Keywords | HBウイルス陽性者 / 末梢血リンパ球 / HBc抗原 / HBe抗原 / 細胞性免疫 / 液性免疫 / HBウイルス変異株 / 分子生物学 |
Research Abstract |
HBウイルス(HBV)関連抗原に対する特異的な生体の免疫応答を解析するため、HBV持続陽性者の末梢血リンパ球(PBMC)を用いた。HBc抗原、HBc抗原刺激による抗体産生の反応は、HBc抗原はHBe抗原に比較し、より強い抗原性を発揮することと、HBc抗体はT細胞依存と非依存の両経路により産生されるのに対し、HBe抗体はT細胞依存によってのみ産生されることを示した。 次に、B型慢性肝性患者PBMCをHBc抗原またはHBe抗原刺激により、それぞれの抗原に特異的なT細胞クロ-ンを得ることができた。two color flowcytomeryによる解析の結果、phenotypeとしてhelper Tおよびcytoto toxic T細胞が主たるクロ-ンで、その反応にはHLA拘束性があることが分った。また、これらT細胞クロ-ンは、HBc抗原とHBe抗原に交叉反応を示すことも認めた。一方、急性肝炎患者では、HBVの表面抗原(SとPreS_2)および内部抗原(eとc)に対するリンパ球幼若化反応やインタ-フェロンα生産能などの細胞性免疫反応は、HBV持続陽性者に比べ有意に強いことが観察された。 近年、B型慢性肝炎患者の病態に、HBV株の変異が関連することが報告されている。我々も、HBVゲノムのprecおよびHBc抗原領域のpolymerized chain reaction(PCR)に増幅、その産物の気泳動、イムノブロッティングおよびDNAをクロ-ニング後、その塩基配列の決定を行った。その結果、HBVの無症候性キャリアでは認めないc抗原領の欠損株を、慢性肝炎患者の多数例に観察した。また、無症候性キャリアが発症する時期には、precのみならずc抗原領域にもアミノ酸レベルでのpoint mutationを有する変異株の出現がいくつかみられた。従ってHBV変異株が生体の免疫反応にどのような影響を及ぼしているか、今後検討必要がある
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)