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¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Research Abstract |
目的:左室肥大を有する患者で,心臓に速い電気刺激をすると,左室拡張末期圧の上昇が著明である。その原因の一つとして,細胞内カルシウム動態の異常が注目されているので,その測定を摘出心臓で行う必要がある。今回は,摘出潅流心における細胞内カルシウム測定系の確立と,正常心において電気刺激頻度の違いによる細胞内カルシウム動態の変化について検討した。方法:顕微式細胞内カルシウム測定装置をファイバア-アタッチメントを用いて改造し,潅流臓器で使用可能とした。心機能抑制程度と信号のS/N比より蛍光色素の内Indo 1を用いて,ラット摘出心を3Hzと5Hzで電気刺激して細胞内カルシウム動態を検討した。結果:ラットは陰性段階現象を示すので,刺激頻度が増加すると左室発生圧は減少したが,収縮期および拡張期カルシウム濃度はともに軽度増加した。しかしカルシウムトランジェントの振幅は減少したため,左室発生圧とカルシウムトランジェントの振幅は良い相関を示した。今後,ラットの肥大心を用いて速い電気刺激の影響を検討する予定である。
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