乳癌肝転移に対する局所免疫療法、肝動脈内ILー2投与による治療成積向上の試みー特にin vivo killer誘導を目的としてー
Project/Area Number |
02670531
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General surgery
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大内 憲明 東北大学, 医学部附属病院, 助手 (90203710)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土井 秀之 東北大学, 医学部附属病院, 助手 (90188839)
黒川 良望 東北大学, 医学部附属病院, 助手 (80215087)
里見 進 東北大学, 医学部, 講師 (00154120)
小熊 司郎 東北大学, 医学部附属病院, 助手 (00194522)
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Project Period (FY) |
1990 – 1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1991: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 乳癌 / 肝転移 / サイトカイン / 免疫療法 / 転移性肝癌 / OKー432 / rILー2 / ILー6mRNA / Northern blotting |
Research Abstract |
乳癌肝転移の予後は転移確認後平均1年と、きわめて不良である。われわれは多発肝転移に対し、in vivo killer細胞を誘導する目的で、OKー432,rILー2およびcyclophosphamideを用いた免疫療法を行ない、腫瘍の縮小効果を検討した。 まず、基礎実験として、C3H/Heマウスに腹水肝癌MHー134を移植した系における抗腫瘍効果を検討した。その結果、cyclophosphamide 150mg/kgを予め投与し、OKー432,rILー2を腹腔内投与することで、単独または組み合わせ投与に比し、有意に腫瘍縮小効果が得られることを確認した。また、ヒトリンパ球をOKー432(0.02KE/ml)の存在下に培養すると、CD2^+CD4^-CD8^-の幼弱化した細胞が増殖し、培養5日後よりCD25^+のILー2 receptorを有する分画が上昇することが確認された。OKー432添加培養群では非添加群に比べて細胞増殖数で10倍以上、Kー562に対する全活性は40ー200倍に達した。 以上の基礎的検討をもとに乳癌肝転移4症例に対し、OKー432,rILー2およびcyclophosphamideを用いた免疫療法を施行した。14日間のcyclophosphamide(100mg/day)投与後にOKー432(0.5KE)を静注3日間、その後OKー432(300ー500KE)を腫瘍内注入し、さらにrILー2(1x10^5u/day)を肝動脈より10ー14日間投与した。その結果、末梢血中のNK,LAK活性は術後より著名な上昇傾向を認め、CD2^+CD4^-CD8^-CD16^+分画phenotypeの上昇からみられた。また臨床的にも抗腫瘍効果を4例中3例(Completeresponse2例、partial response1例)に認めた。したがって、in vitroでリンパ球を培養することなしに、in vivoでkiller活性の誘導を期待できる可能性が示唆された。本免疫療法により乳癌肝転移に対する抗腫瘍効果を認められたことから、今後のさらなる展開が期待される。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)