膵切除術後の糖代謝異常発現機序に関する研究ー消化管因子の関与についてー
Project/Area Number |
02670577
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Digestive surgery
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田中 康博 大阪大学, 医学部, 助手 (10163586)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮田 正彦 大阪大学, 医学部, 講師 (10028631)
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Project Period (FY) |
1990 – 1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 膵切除 / 膵移植 / 糖代謝 / インスリン / グルカゴン / GIP / PP / Neurotensin |
Research Abstract |
1.臨床研究: (1)膵切除症例における糖代謝状況ならびに消化管ホルモン分泌動態について検討した。 膵全摘兼部分膵自家移植症例における経静脈的アルギニン負荷時の膵ホルモン分泌動態について検討した結果,末梢血中のグルカゴンならびにインスリンの反応性は術前と同程度に維持されていることが判明した。また,本術式における移植膵のインスリン分泌は,移植後5分に再開され,10分以内に移植前の動態に復することが明かとなった。 膵全摘術ならびに膵頭十二指腸除術症例におけるGIPならびにPP分泌動態については既に報告ずみである。そこで今回,PP分泌促進作用を有する消化管ホルモンであるNeurotensin(NT)分泌について検討した。その結果,胆道閉塞症例においては,脂肪負荷時のNT分泌を有意に亢進していることが判明した。さらに,自己胆汁の十二指腸内への返還により,NTならびにPP分泌は有意に抑制されることを見い出した。 (2)各種膵切除症例におけるglucose clamp法を用いたインスリンに対する諸臓器の反応性についての検討は,症例数が十分でなく進展していない。平成3年度は,さらに積極的にデ-タの蓄積を行う予定である。 2.実験的研究: 実験モデルとして,当初予定していた膵亜全摘ラットの作成は手技上ならびに術後管理上困難なため,95%膵切除に変更する予定である。 肝潅流法を用いた実験的研究については,正常ラット肝においても各潅流実験間のバラツキが大きく実験系の確立をいまだ成し得ていない状況であり,所期の目的は達成されていない。実験モデルならびにグルカゴン,インスリン投与量に変更を加え,計画を続行する予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)