心筋保護液間欠投与の最終保護液温がエネルギ-代謝と心機能に与える影響に関する研究
Project/Area Number |
02670601
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Thoracic surgery
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
宮村 治男 新潟大学, 医学部, 講師 (30166194)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大関 一 新潟大学, 医学部附属病院, 助手 (70213717)
|
Project Period (FY) |
1990
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
|
Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
|
Keywords | Warm terminal cardioplegia / 高エネルギ-燐酸化合物 / 心筋保護液 / 再灌流障害 / 細胞内カルシウム / Working model / 成熟心筋 / 新生仔心筋 |
Research Abstract |
関心術時の虚血心筋に対し、従来通りの灌流液で再灌流した場合に比し、再灌流時に加温心筋保護液を投与した後通常の灌流を行なった場合いかなる効果が得られるかを知る目的で実験、研究を行なった。対象と方法:成熟動物として生後2ヵ月のモルモットを、また新生仔として生後5ー7日のモルモットを用いた。これらより摘出した心臓を15分間のLangendorff灌流の後20分間working modeとし、心筋保護液(酸素化した20℃のSt.Thomas液)を20ml/kg、1回投与し虚血心停止とした。全虚血時間は180分とし、心筋温は20℃に維持した。対照群は再灌流時に一貫して37℃のKrebsーHenselite液で灌流した群とし、処置群は再灌流時初めの3分間に37℃に加温した酸素化心筋保護液を同じ灌流圧で投与した後KrebsーHenselite液に切り替え灌流した群で、この2群間でworking modeの最終段階の大動脈流量回復率、心筋組織高エネルギ-燐酸化合物含量、心筋細胞内カルシウム含量について比較検討した。結果:大動脈流量は成熟モルモット、新生仔ともに対照群に比し処置群で有意に良好な回復率を示した。高エネルギ-燐酸化合物は対照群と処置群との間に有意差は認めなかった。心筋細胞内カルシウム含量は新生仔、成熟モルモットともに有意差を認めなかったが処置群で低い傾向であった。結論:心筋保護法において再灌流時に加温酸素化心筋保護液を投与するwarm terminal cardioplegia法は再灌流後の心機能回復に良好な結果をもたらした。この結果は心筋の高エネルギ-燐酸化合物の代謝産生によるものではなく細胞膜の機能(イオン環境維持)に関連している可能性が示唆された。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)