慢性関節リウマチ患者の骨髄細胞のフェノタイプと機能に関する研究
Project/Area Number |
02670670
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Orthopaedic surgery
|
Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
田中 清介 近畿大学, 医学部, 教授 (00026840)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宗圓 聰 近畿大学, 医学部, 講師 (10142598)
|
Project Period (FY) |
1990 – 1991
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
|
Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1991: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1990: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | Rheumatoid arthritis / Bone marrow cell / Phenotypy / IgG production / Cytotoxicity / Phenotype |
Research Abstract |
10例の慢性関節リウマチ患者(RA)および対照として年齢をマッチさせた12例の変形性関節症患者(OA)に対する人工関節置換術の際に末梢血および骨髄血を採取した。さらに、比重遠沈法により単核球を分離し、T細胞およびCD4陽性細胞に分けた後機能検査を行った。サプレッサ-インデュ-サ-機能には健常人より採取したB細胞により活性化されたCD4細胞を用いて、Pokeーweed mitogen(PWM)および同一のドナ-よりの末梢血リンパ球存在下でのIgG産生能を検討した。キラ-エフェクタ-機能にはアロB細胞により感作したT細胞から分離したCD8陽性細胞を用い、CrラべルしたアロB細胞を標的細胞として細胞障害性能を検討した。 CD4陽性細胞によるサプレッサ-インデュ-サ-機能をみると、OAでは末梢血と骨髄血ではほぼ同等の抑制能を示した。さらに、RAの末梢血でも同等の抑制能を示したが、骨髄血では著明な抑制能の低下が認められた。キラ-エフェクタ-機能においても、OAの末梢血、骨髄血、RAの末梢血ではほぼ同程度の細胞障害性能を認めたがRA骨髄血では著明な細胞障害性能の亢進を認めた。これらの結果は昨年度のリンパ球サブセットの変化と一致していた。 同様の検討をOAおよびRAの関節液より採取したリンパ球についても行った。その結果OA関節液リンパ球では末梢血と同様の結果を示したが、RA関節液リンパ球ではやはり著明なサプレッサ-インデュ-サ-機能の低下とキラ-エフェクタ-機能の亢進を示した。 以上の結果から、OAの場合リンパ球の機能異常は認められなかったが、RAでは骨髄血および関節液リンパ球においてその機能異常の存在が明らかとなった。このことから、RAの免疫異常は関節液のみならず、骨髄のレベルからすでに存在していることが示唆された。
|
Report
(2 results)
Research Products
(2 results)