進行性腎癌に対する養子免疫療法およびTIL細胞の凍結保存に関する研究
Project/Area Number |
02670715
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Urology
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
藤岡 知昭 岩手医科大学, 医学部・泌尿器科学講座, 助教授 (80173409)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 腫瘍浸潤リンパ球(TIL) / 腎癌 / 養子免疫療法 / 凍結保存 / 移入リンパ球 / LAK / 免疫療法 / 泌尿器癌 |
Research Abstract |
ヒト腎細胞癌13例において、原発病巣を細切、コラゲナ-ゼ・Type 1Aおよびデオキシリボヌクレア-ゼによる酵素処理および濃度勾配遠心法により腫瘍細胞の混入した腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を分離し、遺伝子組み換えインタ-ロイキン2(rILー2)を添加した無血清培地(AIMーV)で培養することにより増殖したリンパ球の性状を末梢血単核球より同様の培地で4日間培養することにより誘導したIymphokin activated killer(LAK)と比較検討した。3ー5gの癌組織より3.8ー11.3×10^3細胞を採取した。培養14日後までに腫瘍細胞は消失しリンパ球のみとなり、28日後には10ー180培にまで増殖した。サイトフロ-メ-タ-による細胞表面マ-カ-の解析では、TILおよびLAKともCD3+HLADR+の活生化T細胞が主体をなし、両者の比較においてCD8+ 11ーの細胞傷害T細胞が培養14日後のTILで、またCD16+のナチュラルキラ-(NK)細胞が優位を示した。4時間反応^<51>Cr試験によるin vitro細胞傷害活性の比較では、Kー562およびDaudi細胞に対しては、TILに比較しLAK細胞がより著明な細胞傷害活性を示したが、自己腫瘍細胞および同種培養腎癌細胞(Cakiー1,Aー498,Paster)に対してはTILおよびLAK細胞ともに同程度の抗腫瘍活性を示した。さらに腫瘍組織より分離した癌細胞の混入したTILおよびin vitroでrILー2添加AIMーV培地により培養・増殖させたTIL細胞は、80%ヒヒトAB型血清添加凍結用培地で凍結保存が可能であり、解凍後のリンパ球はよく増殖し、また自己腫瘍細胞、同種腎癌細胞、Kー562およびDaudi細胞に対し抗腫瘍活性を示した。以上より。今回分離・増殖したTIL細胞には非特異的な活性化T細胞に加え、LAK以上に特異的なCD8+ 11ーがふくまれていることを確認した。また、凍結保存TIL細胞を移入リンパ球とした養子免疫療法の可能性示唆された。(第78回日本泌尿器科学会総会、第3回JBRM学術学会総会で発表した。)
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)