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¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Research Abstract |
免疫賦活作用が知られている(2R,3S,4R)ー3,4ージヒドロキシー2ーヒドロキシメチルピロリジン(1),(ー)ースワインソニン(2)およびその8ーエピ体の(S)ーピログルタミン酸からの立体選択的合成を行なった。(S)ーピログルタミン酸誘導体3aより導かれるセトン体(3b)を、塩基にて開環後,再閉環してラクトン体とし,脱セレン化してα,βー不飽和ラクトン(4)に導いた。化合物4をOsO_4にてシス-ジオ-ル化を行ない,(5)を立体選択的に得た。この反応では他のジアステレオマ-は生成しなかった。ジオ-ルを保護したのち,開環しピロリジン環に再閉環して(6)を合成する。(6)を塩酸存在下接触還元によって保護基を除去すると(1)の塩酸塩が得られた。一方(6)の一級水酸基をスワ-ン酸化によってアルデヒド体としたのち、アリル化反応を行なうとアリルマグネシウムクロリドを用いた場合7a:7b=3:1で得られ,TiCl_4存在下アリルトリメチルシランを反応させると7bのみが得られた。(7a)および(7b)をカラムクロマトグラフィ-にて分離後,二重結合をハイドロボレ-ションにかけて一級アルコ-ル体とし、メシル体を経て分子内にて閉環し最後に保護基を除去することにより(2)およびその8ーエピ体を得た。これら一連の反応は60%から90%の収率で進行し,スワインソニンおよびその立体異性体の効率良い合成が可能となった。
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