排尿障害に対する中枢ノルアドレナリン系の関与とレ-スレオドプスによる修復
Project/Area Number |
02671052
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
応用薬理学・医療系薬学
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高折 修二 京都大学, 医学部, 教授 (10025538)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
籾山 俊彦 京都大学, 医学部, 助手
石原 熊寿 京都大学, 医学部, 助手 (20212912)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 排尿障害 / 中枢ノルアドレナリン系 / 青斑核 / 仙髓ニュ-ロン / レ-スレオドプス / ノルアドレナリン前駆体 / 6ーヒドロキシド-パミン |
Research Abstract |
排尿反射に対する青斑核由来の中枢ノルアドレナリンの関与をαー7ロラロ-ス麻酔ネコを用いて研究した。カテコ-ルアミン神経毒である6ーヒドロキシド-パミン30μgを両側の青斑核内に注入した場合、72〜84時間後に注入部位の細胞内カテコ-ルアミン蛍光はいちぢるしく減弱した。無処置動物において膀胱は約10mlの水圧によって強い収縮反応をおこした。一方、6ーヒドロキシド-パミン処理動物では排尿障害をきたし、20〜40mlの水圧によっても膀胱は全く収縮反応をおこさないか、または軽度の収縮を示すにすぎなかった。しかしながらこの6ーヒドロキシド-パミン処置動物にα_1ーアドレナリン受容体作用薬であるフェニレフリンを脊髓腔内に与えると用量依存的に中等度の膀胱収縮をおこした。また無処置動物において膀胱内注水による収縮反応はα_1ー受容体遮断薬であるプラゾシンの脊髓腔内適用によって遮断された。これらの成績は排尿射において青斑核由来の中枢ノルアドレナリンが仙髓のα_1ーアドレナリン受容体を介して作用し、仙髓の副交感神経節前ニュ-ロンの活動を介して膀胱収縮をおこすことを支持するものである。さらに、6ーヒドロキシド-パミン処置によって青斑核のカテコ-ルアミン含有細胞を減少させた動物に対し、生理的に生体内に存在するL型ノルアドレナリンの直接の前駆アミノ酸であるLースレオーDOPS20〜50mg/kgを静脈内投与した場合、膀胱内注水による収縮反応は用量依存的に回復した。これらの成績は排尿障害に対し青斑核由来の中枢ノルアドレナリン系が下行性に仙髓副交感神経ニュ-ロンを介して調節的役割を演じていることを示すものである。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)