造血器腫瘍における多クロ-ン性腫瘍の発生機序及び病態に関する研究
Project/Area Number |
02671126
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Hematology
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
北 堅吉 三重大学, 医学部・附属病院, 講師 (90169847)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大野 敏之 三重大学, 医学部, 助手 (50194246)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 造血器腫瘍 / 白血病 / リンパ腫 / 多クロ-ン性 / 免疫遺伝子型 / 免疫グロブリン遺伝子 / T細胞受容体遺伝子 / 幹細胞 |
Research Abstract |
本研究は本年度内に、造血器腫瘍に認められる多クロ-ン性増殖をきたす白血病、リンパ腫について、表現型、遺伝子型、臨床病態など、さらにその機序を明らかにする目的で行なわれ、下記の点がその成果として得られた。 1.急性リンパ芽球性白血病、特にB前駆細胞性白血病には少なからず免疫グロブリン重鎖(IgH)遺伝子再構成上多クロ-ン性を示す例が検索30例中10例に認められ、うち1例では軽鎖遺伝子も多クロ-ン性を示していた。これらの白血病の半数は骨髄球系抗原陽性で、Philadelphia染色体(Ph1)異常も半数の例に認められた。 2.一例では臨床経過中に多クロ-ン性遺伝子型の一つが増殖し、その単クロ-ン増殖に移行したことが確認された。本例では明確な表現型上の変化は認められなかった。 3.慢性骨髄性白血病リンパ球性急性転化14例中6例にIgH遺伝子型上多クロ-ン性増殖がみられた。また、1例ではIg遺伝子上は単クロ-ン性であったが、T細胞受容体遺伝子が多クロ-ン性遺伝子型を示していた。 4.これらの多クロ-ン性増殖例はPh1染色体異常や骨髄球系抗原陽性ど未分化幹細胞領域に由来する白血病と考えられた。しかし、その多クロ-ン性遺伝子型は、IgH V,D,J領域遺伝子の再構成様式の詳細な検討から、DJ/DJ遺伝子型を示した例はなく、少なくとも一方の対立遺伝子がVDJ再構成であることから、IgH V領域遺伝子の繰返し行なわれる再構成の過程で生じた二次的な多クロ-ン性増殖である可能性が強く示唆された。 5.先天性免疫不全症に続発した瀘胞性リンパ腫の1例で、3種の異なる組織型とそれぞれに対応する免疫遺伝子を示した例を経験したが、この例では分子レベルでも瀘胞性リンパ腫に好発するIgH遺伝子とbc12遺伝子の相互転座は認められず、免疫不全を背景に同時多発した真の“多クロ-ン性腫瘍"と判断された。
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Report
(1 results)
Research Products
(10 results)