Project/Area Number |
02671130
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Hematology
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
津田 弘之 熊本大学, 医学部附属病院, 講師 (40163810)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河北 誠 熊本大学, 医学部, 助教授 (20040280)
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Project Period (FY) |
1990 – 1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1991: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | エリスロポエチン / シグナル伝達 / リン酸化 / チロシンリン酸化 / 癌遺伝子 / 刺激伝達 / 蛋白質リン酸化 / 核内癌遺伝子 |
Research Abstract |
依存性細胞株を用いたエリスロポエチン(EPO)細胞内刺激伝達の解析はこれまで1)Epoの細胞周期における作用点 2)Aキナ-ゼ系及びPIーCキナ-ゼ系の関与などについて明らかにしてきた。今回テ-マに掲げた細胞蛋白リン酸化反応については以下の事が解った。すなわち、Epo刺激後1分以内にELMーIー1細胞膜分画に特異的に脱リン酸化されるペプチド(pp98)がみられた。pp98はセリン残基にリン酸化をうけており、脱リン酸化は30分で回復した。このペプチドとEpo受容体との関係が興味あるところであるが、非常に微量である事より以後の研究はあまり進行していない。一方、細胞増殖・分化と深く関っているチロシンリン酸化についても解析を進めている。Epo刺激後、ELMーIー1細胞には分子量80ー85KDa(py80)のチロシンリン酸化蛋白が検出来る。この反応は5ー10分で最高となり、以後減弱する。またpy80はEpo以外の、ILー3やGMーCSFでは誘導されない。しかも、Epoで分化するELMーIー1細胞ではみられるが、増殖反応のみを示すDAー1ERではみられない。この事より、Epoによる分化刺激に関与するものかもしれない。癌遺伝子cーrafとの関係が問題になるが、その産物Rafー1(74kDa)とは分子量が明らかに異なる。今後二のペプチド及びチロシンキナ-ゼの分離同定を行う予定である。これらの研究に加え、我々は核内癌遺伝子cーfos mRNAのEpo刺激初期(<15分)の上昇を明らかにしているが、この現象と上記リン酸化反応との関係を明らかにする実験系を現在作製中である。
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