動物の食餌タンパク質の量や質の変換時における摂食量抑制因子の解明
Project/Area Number |
02680062
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
家政学
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
堀川 蘭子 奈良女子大学, 家政学部, 教授 (30031652)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水上 戴子 奈良女子大学, 家政学部, 助教授 (50031688)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 摂食量抑制因子 / 血清遊離アミノ酸濃度 / 脳中遊離アミノ酸濃度 / セリン・スレオニン脱水素酵素 |
Research Abstract |
本研究は分離大豆タンパク質(SPI)10%食からアルブミン(A)50%食への変換時に見られる厳しい摂食抑制の原因を解明することを目的とした。この原因が変換前のタンパク質の質に問題があるのか,あるいは変換後のタンパク質の量に問題があるのか,この二点に着目し実験動物の群別は次の5群とした。SPI10%→A50%食,SPI10%→A40%食,SPI10%→A30%食およびSPI10%+Met→A50%食と別に対照として全期間SPI10%食。各群ラットは10%食で10日間飼育しその後それぞれの含量のA食に変換し1,2,3,5,7,14日間飼育した。期間中毎日摂食量と体重を計測した。飼育終了後のラットは殺して採血し,脳,肝臓を摘出し以下の各項目について定量分析を行った。・脳,肝臓,血清中の遊離アミノ酸濃度の測定・肝臓中のスレオニン・セリン脱水素酵素(SDH)の活性の測定これら試料分析の結果と摂食量との関連を検討して,SPI10%→A50%食における厳しい摂食抑制の原因解明を行い、次の知見を得た。1.SPIにMetを補足することにより変換後の摂食量減少はかなり改善された。また変換後のA含量を30%にすることによっても摂食量の減少は抑えられた。2.SPI10%+Met→A50%食群の動物の脳中HiS濃度が他の群に比して低値を示した。一般に栄養状態劣悪時にHiSは脳に集中するとされるが,この成績は脳中HiS濃度が摂食量抑制の因子たることを示唆するものである。3.タンパク摂取量を抑制するとされる脳中セロトニン濃度の指標となる脳中のTrpと中性アミノ酸の比もSPI10%+Met→A50%食群が他の群より低値となり摂食状態と対応した。4.肝SDH酵素活性は,変換後何れの群でも上昇したが,中でもSPI10%+Met→A50%食群とSPI10%→A30%食群で変換後初期に順調な上昇を示し,摂食量の改善と対応した。
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Report
(1 results)
Research Products
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