炎症関連細胞における血小板活性化因子(PAF)の生合成とその調節機構
Project/Area Number |
02680139
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
物質生物化学
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
和久 敬蔵 帝京大学, 薬学部, 教授 (90013854)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
馬渕 清子 帝京大学, 薬学部, 教務職員
杉浦 隆之 帝京大学, 薬学部, 講師 (40130009)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | ヒト白血球 / ヒト好酸球 / PAF / リゾPAF / アセチルトランスフェラ-ゼ / 1ーアルケニルーGPE |
Research Abstract |
ヒト多形核白血球及び、ヒト好酸球を用いてPAF生合成経路とその産生調節に関する研究を行った。 I ヒト多形核白血球によるPAF生合成律速段階の研究 1)PAF生合成経路によは、いわゆるリモデリング系とde irovo合成系とがあるが、本細胞ではリモデリング系が主な産生経路であると考えられている。今回、多形核白血球にPAF生合成の基質であるリゾPAFを加え、あるいは1ーアルケニルーGPEを加えることにより細胞内にリゾPAFを産生させてPAF合成を測定した結果、PAF産生が大きく増大することを見出しリゾPAF量がPAF産生を強く調節していることが明らかとなった。律速段階としてリゾPAFを生じるホスホリパ-ゼA_2(PLA_2)の反応が重要である。 2)ヒト好酸球は、コリンリン脂質中に75%のアルキルエ-テル型のものを含んでいるが、これはPLA_2水解されることによりPAF前駆体であるリゾPAFとなる。また、コリンリン脂質中のアラキドン酸の92%はアルキル型の2位に結合しているのでPLA_2反応によりPAFとアイコサノイドという2つの異なるメディエ-タ-が同時に産生されることになる。喘息患者の気道などで見られる低比重好酸球は活性型と考えられているが、これはイオノフォア刺激すると正常比重の好酸球に比べて4倍近いPAF産生能を有することが明らかとなった。 以上の研究で、炎症関連細胞である多形核白血球(好酸球を含む)には、哺乳類の体細胞としては最も多くのPAF前駆物質がプ-ルされており、炎症時に活性化されたPLA_2により、リゾPAFが生成しアセチルトランスフェラ-ゼにより速やかにPAFへと変換されることが見出され、炎症のメディエ-タ-としてのPAFの可能性が強く示唆される結果となった。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)