コンドロイチン硫酸を認識する細胞表面レセプタ-ー細胞の基質接着反応の制御因子の可能性
Project/Area Number |
02680143
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
物質生物化学
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Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
木全 弘治 愛知医科大学, 分子医科学研究所, 教授 (10022641)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | コンドロイチン硫酸 / プロテオグリカン / 58KDaプロテイン / レセプタ- / 細胞接着 / 細胞ー基質相互作用 / 細胞表面膜蛋白質 |
Research Abstract |
細胞膜抽出液からコンドロイチン硫酸部分と特異に結合するレセプタ-様分子(58KDaプロテインと呼ぶ)を発見し、この分子とPGーMのコンドロイチン硫酸部分とが結合した時、細胞ー基質接着反応を抑制的に制御する機構を仮定した。昨年までの研究で、この分子の単離と特異抗体の作製に成功した。今回、まず58KDaプロテインの細胞における分布などの性質を検討し、この可能性の有無を追求した。細胞表面蛋白質の証拠:BHK細胞などの培養細胞から細胞分画法により、様々な細胞膜画分を得て特異抗体により58KDaプロテインの分布を調べたところ、期待通り、細胞質膜画分に高濃度に検出された。また特異抗体を用いた免疫組織染色の結果は、細胞表面に抗原が存在する可能性を示唆した。しかしコンドロイチン硫酸鎖との結合シグナルを伝達する相手分子として想定されるフイブロネクチンなどの細胞外マトリックス分子のレセプタ-(インテグリン)との位置関係を、免疫組織化学的方法で調べたが、期待した相互関連を示唆する結果は得られなかった。58KDaプロテインの遺伝子解析:遺伝子工学的な手法により58KDaプロテインの発現を制御し、仮定した機構のより直接的な証明を目的とした。特異抗体をプロ-ブにしてニワトリ胚繊維芽細胞のcDNAの発現ライブラリ-より、2種のクロ-ンを得た。その中の1.8Kbの長さを持つものは、その融合蛋白質を免疫して得た抗体が、58KDaプロテインを構成する分子量の少しづつ異なる4種類のプロテインの中の最高分子量のものと特異に反応し、目的の遺伝子の一つと思われた。現在、これら4種類のプロテインのアミノ末端アミノ酸配列の決定を行っており、抗体とは別種のプロ-ブによる確認を急いでいる。これらの基礎実験成果により、58KDaプロテインの細胞ー基質接着反応の制御因子としての可能性の解析実験の準備は整いつつある。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)