薬物誘導型Pー450遺伝子プロモ-タ-に働く転写因子の解析
Project/Area Number |
02680149
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
代謝生物化学
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
十川 和博 東北大学, 理学部, 助教授 (80175421)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 転写因子 / 薬物誘導 / Zinc Finger構造 / GCボックス |
Research Abstract |
Pー450c遺伝子の誘導的発現にはプロモ-タ-領域に存在するBTEと名づけたエレメントが必要であり、そこに結合する因子として全蛋白質領域を含むcDNAクロ-ンをラット肝臓cDNAライブラリ-より得、BTEーBと名づけた。BTEーBはアミノ酸244残基から成り、C末端付近に3つのZinc Finger構造があった。またその他の部分は現在まで報告されている蛋白質と構造上の類似性はなかった。本cDNAを大腸菌で発現させるため、T7ファ-ジのプロモ-タ-の下流にBTEーBcDNAを接合したプラスミドを作製し,T7ポリメラ-ゼ活性をもつ大腸菌BL21株をトランスフォ-ムした。IPTG処理をした大腸菌から得られた抽出液にはBTEに結合する活性が確認された。また大腸菌で発現したBTEーBはBTEの他、種々のGCボックス塩基配列をもつオリゴヌクレオチドプロ-ブに結合した。現在この抽出液からBTEーBを精製中である。またBTEーBが転写調節因子として働く可能性を培養細胞を用いたトランスフェクション実験で検討中である。 同じく薬物代謝型のPー450であるフェノバルビタ-ルで誘導されるPー450b遺伝子のプロモ-タ-領域にBTE類似の塩基配列を見出したのでその転写活性について検討した。Pー450b遺伝子上流とCAT構造遺伝子を接合したプラスミドを作製し、ラット肝癌由来のH4IIEC3細胞にトランスフェクションしたところ、強いCAT活性が見出されたがBTE類似配列をそのプラスミドから欠失させるとCAT活性はほぼ消失した。またHeLa細胞抽出液を用いたinvitro転写実験でもこのBTE類似配列が転写を促進することを見出した。また大腸菌で発現したBTEーBはこのPー450bBTE類似配列に結合した。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)