部位特異的変異法を用いたGsαタンパク質の機能の研究
Project/Area Number |
02680152
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
代謝生物化学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
水島 純子 (菅野 純子) 東京大学, 医科学研究所, 助手 (80192756)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小笹 徹 イリノイ大学シカゴ校, 薬理学教室, 客員講師 (70202059)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | Gタンパク質 / アデニル酸シクラ-ゼ / rasタンパク質 |
Research Abstract |
本年度は、まず大腸菌でのGsαタンパク質発現系の改良を行った。研究計画に記したTacプロモ-タ-を使ったGsα発現系では充分高いGsα活性が得られず,大腸菌全抽出液での活性測定が困難で、リコンビナントGsαを精製することが必要であった。そこで、我々はより強力なT7プロモ-タ-を用いた発現系を作製した。T7プロモ-タ-の下流にラットGsα cDNAを接続したプラスミドを、T7RNAポリメラ-ゼ遺伝子を持つ大腸菌に導入し,リコンビナントGsαタンパク質を発現させた。その結果,大腸菌全抽出液可溶性画分にGsα活性を確認することができた。リコンビナントGsαは,可溶性画分のSDSーPAGE電気泳動でもそのバンドを確認することができた。しかし,ウサギ肝臓より精製したGsαに比べると,リコンビナントのGsαの比活性は低く,発現したGsαのタンパク質のうち一部のみが本来のGsαタンパク質のコンホメ-ションをとるものと考えられた。今後この発現系での発現条件や抽出法等を改良することにより、より高い比活性のリコンビナントGsαタンパク質を得たいと考えている。Gsαとrasのアミノ酸配列を比較すると,Gsαの193番のセリン及び196番のアスパラギン酸は,それぞれrasタンパク質の35番のスレオニン及び38番のアスパラギン酸に対応する。rasタンパク質では,どちらかのアミノ酸残基をアラニンに変異するとrasタンパク質のトランスフォ-ム能及びGAP(GTP水解促進因子)に対する反応性が失われる。そこで我々は,Gsαタンパク質において193番のセリン及び196番のアスパラギン酸をそれぞれアラニンに変異した変異体を作製し、上記大腸菌発現系を用いて発現させた。現在そのGsα活性を測定しているところである。今後これらの変異がGTP結合活性,GTP水解活性に及ぼす影響も解析する予定である。また,哺乳動物細胞に変異Gsαを発現させその機能を解析する系の確立も計画している。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)