Project/Area Number |
02805017
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
機械工作
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
宇野 義幸 岡山大学, 工学部, 助教授 (20029341)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塚本 真也 岡山大学, 工学部, 助教授 (80163773)
中島 利勝 岡山大学, 工学部, 教授 (80026038)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 精密放電加工 / 単発放電痕 / 三次元測定 / 極細電極 / 溶融体積 / 放電エネルギ |
Research Abstract |
本研究は将来のマイクロメカニクス用機械部品の製作に使用可能な加工法の一つとして、特定の場所に希望する量の加工を行なうことができるような微小精密放電加工法を開発することを目的として行なわれた。そのためにまず、単発放電痕の解析を行なうための、三次元測定機の試作を行なった。本測定機は、100x100の測定デ-タをコンピュ-タに取り込み、三次元図、等高線図、周波数分析等に有効に利用された。次に、極細電極による単発放電痕の解析を試みた。当初の計画では、その高剛性を利用するために直径10μmのカ-ボンファイバを用いて実験しようとしたが、良好な放電が行なわれないために、電極を同材質のグラファイトに切り替えて、その先端を円錐形状に成形して実験を行なった。その結果、工作物溶融体積は放電エネルギによって支配されること、工具電極の極性によって溶融体積や工具電極の消耗が大きく異なること等を明らかにした。さらに、直径10μmのタングステン電極による単発放電実験では、周辺の盛り上がりが少ない放電痕が生成されることがわかった。これらの解析によって、工具電極の材質、極性、放電エネルギを適切に選定すれば、所望の大きさの放電痕を得ることが可能となった。なお、実験の過程で、従来の放電面粗さに関する実験式が放電時間の大きな範囲では適合しないことが明らかとなり、放電時間の項を含む放電面粗さに関する新しい実験式を提唱することができた。次に、加工機上での形状測定法については、研究実施計画に記した接触式方法では、測定時間がかかりすぎる、触針の形状によって測定対象に制限ができる、触針の摩耗による影響等の問題があるので、半導体レ-ザを光源とする新しい非接触実時間三次元測定法の開発に取り組んでいる。以上の結果により、精密放電加工面の生成に関する基礎的知見を得たが、今後剛性の高い極細電極の開発等の研究が必要と考えられる。
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