Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
微小重力下での密閉タンク内の残留液量計測に空気圧方式を応用し,その場合の問題を検討した.その結果, (1)微小重力下では液体中に多数の気泡が安定に存在できるが,水程度の表面張力の液体では空気圧方式の誤差にはならない. (2)微小重力下では圧力センサおよび体積変化機構が液体中に埋没することがある.この場合センサの周波数帯域が残留液量により狭ばめられる.圧力センサ受圧面バネ定数が低い場合,特にこの影響が大きい.液体で被われたセンサの固有周波数を高く維持するために,バネ定数の大きな受圧面をもつセンサを選ぶか,体積変化の周期を長くする必要がある. (3)気液2相流体で蒸気分圧が大きく,それに伴いポリトロ-プ指数が大幅に変化する場合には補正が必要である.この場合,液体,気体,温度からポリトロ-プ指数を計算し気体の比熱比の代わりに用いる.揮発性の弱い液体の場合,ポリトロ-プ指数は気体の比熱比にほぼ等しく,そのまま比熱比を用いればよい. (4)タンク系の総合熱時定数に比較して体積変化の周期が十分短い場合,この体積変化は断熱変化過程とみなせる.この場合,直接理論式から液量が計算できる.タンク系の総合熱時定数に比して体積変化の周期が十分長い場合,タンク内の気体は等温変化し,比熱比を1として計算する. 以上の計測上の問題点を考慮し,飛行機のパラボリックフライトで実現した機内微小重力環境で液量計測実験を行った.結果は直線性,再現性とも優れた液量計測が可能であることが確認された.従って微小重力下における密閉タンク内残留液量計測の手段として,空気圧方式を利用することの有効性,妥当性が確認された.
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