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木材繊維壁並びに紙層内部の非セルロ-ス系物質の分布と構造に関する研究

Research Project

Project/Area Number 02806032
Research Category

Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field 林産学
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

小島 康夫  北海道大学, 農学部, 助手 (90161918)

Project Period (FY) 1990
Project Status Completed (Fiscal Year 1990)
Budget Amount *help
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Keywords紫外線顕微鏡 / 顕微分光 / 機能性紙 / メラミン樹脂 / 粘弾性 / 耐水性
Research Abstract

当該研究課題は基本的に2つの研究目的と関連している。
ひとつは、高収率パルプの製造に関するもので、木材組織からの脱リグニン過程におけるトポ化学を明らかにし、組織の軟化、繊維の柔軟性とリグニンの溶出程度との関係を検討することである。さらに、オゾン漂白におけるリグニンの分解、溶出過程を可視化し、定性・定量的に評価することも目的のひとつに含まれる。これらの実験の成果は予想を上回るものであり、これまで明らかにされていなかった木材細胞組織の各壁層からのリグニンの溶出過程を紫外線顕微鏡観察並びに顕微分光法により明確に評価することが出来るようになった。特にパルプのオゾン処理における脱リグニン過程で、これまで全く未知の部分を明かにし、細胞壁成分の溶出過程を組織化学的な領域まで深めた意義は大きい。
もうひとつは、紙の機能化に関するもので、再生可能でかつ自然分解性であるセルロ-ス材料を多岐の用途に対応させるため、ここではKPを樹脂処理し、その結果得られる機能性と紙層内の樹脂分布、樹脂の縮合度等との関係を明かにすることを目的とした。メラミン樹脂を用いた結果では、樹脂の紙層内における分布は樹脂の含浸条件で大きく異なり、同時にそれは樹脂処理紙の機能性と高い相関が認められた。すなわち、粘弾性や耐水性の向上には、水だけで溶かした樹脂よりも、メタノ-ルと水の混合液で溶解させた樹脂を紙に含浸させた方が良い。含浸後の硬化温度も重要で120度以上の温度を要求する。これらの減少は樹脂の分布や紫外線吸収波長からの情報と合わせると良く理解できる。粘弾性や耐水性の良好な処理紙は樹脂が紙層内の繊維壁内とともに繊維表面に分布しているが、壁の内腔や表面に局在しているものは良好な機能性を示さない。また、繊維壁内の樹脂の紫外線吸収波長が樹脂本来の吸収波長より長波長側にシフトしているものは、硬化が良く進んでいることを示し、耐水性の向上と関係していることを示した。

Report

(1 results)
  • 1990 Annual Research Report

URL: 

Published: 1990-04-01   Modified: 2016-04-21  

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