強磁場曝露下におけるヒトリンパ球および哺乳動物細胞の染色体への影響に関する研究
Project/Area Number |
02807063
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
公衆衛生学
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
清水 英佑 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (80056879)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 勇司 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (30163017)
林 和夫 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (80057083)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 磁場 / 小核試験 / CHL細胞 / フッ化ナトリウム / 1ーメチルー1ーニトロソウレア / 7.12ージメチルベンズアントラセン / 白血病 |
Research Abstract |
磁場を利用した先端技術として、リニアモ-タ-カ、核磁気共鳴装置、核融合装置やアルミニウム電解技術などがあげられる。しかし、磁場の健康への影響に関する研究は少ない。最近,電磁場曝露と白血病発生に関する疫学調査報告があることから磁場の染色体への影響を検討した。 研究はチャイニ-ズハムスタ-肺繊維芽細胞(CHL細胞)を用いた小核試験で行った。 (1):CHL細胞に対して36℃の条件下で0.1〜11.75T(T:テスラ-)の磁場を曝露したが、有意な小核誘発は認められなかった。 (2):アルミニウム精錬工場での白血病発生に関する疫学調査報告があることから、精錬過程でヒトが曝露する可能性のあるフッ素化合物共存下で磁場を曝露したときの影響を検討した。磁場強度が1T以上(1〜11.75T)でフッ化ナトリウムの各濃度で有意に小核誘発亢進作用が認められた。 (3):白血病誘発物質(7,12ーdimethylbenz(a)anthracene,1ーmethylー1ーnitrosourea,1ーbutylー1ーnitrosourea,3ーmethylcholanthraene,urethane)の小核誘発への磁場の影響を検討した。磁場強度は11.75T、培養温度は36℃の条件下で行った。試験した6物質のうち1ーmethylー1ーnitrosoureaのみが磁場により有意に小核誘発亢進作用が認められた。また、7,12ーdimethylbenz(a)anthraceneの小核誘発頻度は、有意ではないが抑制される傾向を示した。 以上の結果から、磁場自身には変異原性は認められないが、化学物質共存下で磁場は変異原性に影響(相乗・相加効果)を与えることを示唆する。従って、磁場に曝露するような作業環境、日常生活環境では化学物質(化学工業物質、医薬品など)の取扱いには十分注意する必要があると考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)