免疫グロブリン・ス-パ-ファミリ-遺伝子群を用いた自己免疫疾患の遺伝要因の解明
Project/Area Number |
02807068
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
内科学一般
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
松井 良樹 筑波大学, 臨床医学系, 講師 (80114784)
|
Project Period (FY) |
1990
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
|
Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
|
Keywords | 免疫グロブリンス-パ-ファミリ- / 自己免疫疾患 / 遺伝要因 / 多型性 / Blastー1 |
Research Abstract |
1.全身性エリテマト-デス(SLE)患者70名のDNAを抽出し、Blastー1(BLー1)遺伝子の多型性を決定した。ヘテロ型であるLーS型が正常人に比べ有意に高頻度であった。これよりBLー1遺伝子またはBLー1遺伝子の近傍の遺伝子はSLEの発症に関与している可能性がある。 2.SLE患者で溶血性貧血を有する者は更にLーS型がSLE全体に比べ有意に高頻度であった。これよりBLー1遺伝子またはBLー1遺伝子の近傍の遺伝子は赤血球抗体の産生に関与している可能性がある。 3.慢性関節リウマチ(RA)患者80名のBLー1遺伝子の多型性を決定した。RAで肺線維を有する者にはLーL型が有意に低頻度(ゼロ)であった。これよりBLー1遺伝子またはBLー1遺伝子の近傍の遺伝子はRAの症状発現に関与している可能性がある。 4.インスリン依存性糖尿病(IDDM)の患者、両親および兄弟を含んだ10家系のBLー1遺伝子の多型性とHLA抗原の型を決定した。IDDMに関連するHLAーA1、ーA8およびーB15を有する患者は全例BLー1遺伝子型はLーL型であり、家族にはLーL以外の型が認められた。これよりBLー1遺伝子またはBLー1遺伝子の近傍の遺伝子はIDDMの発症に関与している可能性がある。 [結論と今後の計画]自己免疫疾患(SLE、RAおよびIDDM)とBLー1遺伝子またはBLー1遺伝子の近傍の遺伝子は関連性があると考えられる。多くの自己免疫疾患において、BLー1遺伝子の多型性と疾患に関連の深いHLA抗原の多型性を同時に観察する予定である。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)