HTLVーI associated myelopathyに伴う膀胱病変の検討
Project/Area Number |
02807149
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Urology
|
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
野俣 浩一郎 長崎大学, 医学部, 助手 (80189430)
|
Project Period (FY) |
1990
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
|
Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
|
Keywords | HTLVーI / HAM / 萎縮膀胱 / 難治性前立腺炎 / 尿中特異IgA抗体 |
Research Abstract |
長崎県内の関連施設を含めた疫学調査を行いHAMに随伴した神経因性膀胱患者35名のうち3名に比較的急速に進行した萎縮膀胱を特徴とする病変をみとめ、1名に難治性前立腺炎が持続する症例をみとめた。 特に膀胱病変をみとめた3例は、全例、病変部に一致したリンパ球を主体とする細胞浸潤とレントゲン所見として、膀胱尿管逆流現象と萎縮膀胱をみとめ、その臨床所見と経過を、日本泌尿器科学会雑誌に投稿し受理された。難治性前立腺炎患者は、前立腺圧出液(EPS)にて検鏡上リンパ球を主体とする炎症細胞を多数みとめた。 一方、下部尿路病変を有しないHAM患者および、前立腺癌骨転移による神経因性膀胱患者をコントロ-ルとして、下部尿路病変を有するHAM患者の血清と10倍濃縮尿について、HTLVーIに対する特異IgG,IgA,IgM抗体の有無について、EIA法およびウェスタンブロット法にて解析した。 病変を有したHAM患者のみ、他のコントロ-ル群に比べ、尿中特異IgA抗体の上昇をみとめた。またHAMで膀胱病変合併例のうち膀胱を摘出した症例では、血清中特異IgA、IgGの抗体値は高値であったが尿中特異IaA抗体は低値であった。以上より尿中IgA抗体は、血中よりの漏出ではなく、局所特異的なものであると思われた。また尿中特異IgM抗体は検出できず、尿中への出現の可能性は、非常に低いと思われた。 以上より、病理所見およびEPSの所見ともあわせ、この下部尿路病変が免疫学的関与をうけた特異的病変であろうと思われる。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)