複合電析法による歯科用金属とレジン系セメントの接着強化法
Project/Area Number |
02807177
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
補綴理工系歯学
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
田仲 持郎 岡山大学, 歯学部, 助手 (40171764)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中井 宏之 岡山大学, 歯学部, 教授 (10049372)
近藤 康弘 岡山大学, 歯科部・附属病院, 講師 (70162120)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 複合電析 / 接着 / 接着耐久性 / 歯科用金属 / 被着面処理 / 界面活性剤 / ポリマ- / サ-マルサイクル |
Research Abstract |
本研究課題の目的は歯科用金属とレジン系セメントの接着強化に複合電析法を応用することであった。まず,複合電析液のめっき液の調製から行なった。以下に,本年度で行なった研究業績と成果の概要を報告する。 1.めっき液に添加するポリマ-の作製法の確立:ポリマ-はレジン系セメントと類似させる目的から,MMA,bisGMA,bisMEPPをそれぞれ乳化重合もしくは懸濁重合した。また,市販されている粒径約1μmのPVCも用いた。 2.ポリマ-の表面処理法の確立:ポリマ-の表面は疎水性であり水溶液であるめっき液に懸濁させるには,ポリマ-表面を親水性に変えるべく表面処理を行なう必要があった。そこで,本研究ではアルキル鎖がの炭素数が2〜18の陽イオンあるいは非イオン界面活性剤を用いて表面処理し電析液中に添加した。電析中は金属被着面は陰極となるため陽イオン界面活性剤のみ有効で,アルキル鎖の炭素数も8〜16の範囲が適切であること,めっき液は従来から歯科用貴金属被着面処理法に用いられている錫めっき液が有効であることも分かった。 3.複合電析処理した歯科用金属とレジン系セメントの接着強さ:接着強さの測定には歯科用金属として金合金,NiーCr合金,12%金銀パラジウム合金を用いた。接着強さ測定は37℃水中24時間浸漬した場合を初期値とし,耐久性を検討する目的で70℃水中浸漬および4℃と60℃水中に浸漬するサ-マルサイクル試験で検討した。その結果、複合電析した場合、初期値で従来の錫電析法と比較して20〜30%の接着強さの向上が得られることが明かとなった。さらに,耐久性試験でも複合電析処理した場合耐久性が優れておりレジン系セメントの物性の低下に起因した僅かな接着低下は見られたが良好な接着強さを維持した。従来の錫電析法と長期耐久性試験後で比較しても明らかに高い接着強さを維持できることが明らかとなった。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)