熱帯地域住民の自然環境への順化機構と人工化学物質による撹乱機構
Project/Area Number |
02F00269
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
環境影響評価(含放射線生物学)
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
大石 正 奈良女子大学, 大学院・人間文化研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
NGUEN My Hang 奈良女子大学, 大学院・人間文化研究科, 外国人特別研究員
HANG NGUYEN MY 奈良女子大学, 大学院・人間文化研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 熱帯人 / 温帯人 / 健康 / ベトナム / 日本 / 農薬 / 農民 / 体温 / 月経周期 / 感情障害 |
Research Abstract |
熱帯人と温帯人の生物学的パラメーター、特に体温や発汗現象、月経周期、感情障害などについて研究を行うことを目的としている。また、ベトナムの農村において,ベトナム戦争時における残留枯葉剤や農薬などの環境ホルモンがこれらの生理的パラメーターにどのように影響しているかを調べる。また,これらを日本型の人工化学物質による影響と比較検討することを目的として研究を行った。熱帯、特にベトナムにおけるヒトの暑熱順応について研究を行い、温帯に住むヒトと比べて、特徴的な生理反応を明らかにした。今回は、ベトナム、ハノイ大学の学生200人を対象に、春と秋の季節における月経周期とうつ状態のアンケート(Self-Rating Depression Scale Disorder;SDS)を用いて調査を行った。その結果,春と秋における季節的うつ病があること,また,夏のうつ病が冬に比べ高い結果が得られ,温帯との違いが明らかとなった。ハノイ医科大学のDuc教授との共同研究を継続し、ベトナム人20人とベトナムに在住しる日本人20人について、各季節における体温リズムおよびメラトニンリズムを記録する(申請設備の自記計を使用)とともに、温度、湿度、光強度などの影響について検討した。ベトナム人は,25℃,27℃の環境温度で,80%の湿度を好むこと,また,40%の湿度環境では,日本人や欧米人より高い温度を好むことが明らかとなった。 ベトナムにおける農薬の影響の重大性について、新聞や科学雑誌に掲載されている。この問題を検討するために、文献を収集し、ベトナムにおける農薬の影響に関する情報を集めている。また、ベトナムの3カ所(ハノイ、タントリ、クアンニン)において、農薬が人々の健康にどのような影響を及ぼすかについてのアンケート調査を行った。ベトナム戦争当時の枯葉剤や現在使用されている農薬などが、内分泌撹乱化学物質として地域の住民に影響している可能性を検討する。このために、河川や水田での水質を検査するとともに、地域住民へのアンケート調査を実施し、これらの人工化学物質による住民の健康障害が生じているかどうか、生じている場合はその原因について推定した。この地域では,40%の農民が有機リン系の有害な農薬を使用していた。慢性的病気がこれら農民において発生していることが今回の調査によって明らかとなった。 これらの結果から、暑熱環境への順化機構を解明した。ベトナムにおける農薬の影響の重大性について、新聞や科学雑誌に掲載されている。この問題を検討するために、文献を収集し、ベトナムにおける農薬の影響に関する情報を集めた。また、ベトナムの3カ所(ハノイ、タントリ、クアンニン)において、農薬が人々の健康にどのような影響を及ぼすかについてのアンケート調査を行った。これらの調査の結果から、熱帯人の環境への順化機構と内分泌撹乱化学物質の影響について検討した。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)