Research Abstract |
試作中のリアルタイム土中光センサーを用い,複数ほ場における深さ20cm程度の土壌画像と分光反射スペクトルを数メートル間隔で収集し,土壌タイプの判別,地力の推定など詳細な土壌マップを作成した。土壌マップを基礎にして,投入量削減による環境負荷軽減と収量・品質向上のための土壌管理モデルを提案した。具体的には,2004年6月,東京農工大学付属農場の畑地においてリアルタイム土中光センサーによるほ場実験を実施し,土中画像及び土壌反射スペクトルの詳細なデータを収集するとともに,2003年及び2004年に実施した複数ほ場における土中画像及び反射スペクトルのデータを用い,下記の解析を実施した。 1.土中画像のテクスチャ解析を実施し,施肥管理(化学肥料区,牛糞堆肥区)による土壌状態の変化や異なるほ場の土壌タイプ判別を行い,土壌タイプマップを作成した。 2.ニューラルネットワーク等の手法を用い,土壌タイプ判別の合理化と更なる精度向上のアルゴリズムを開発した。 3.土中画像データ及び土壌反射スペクトルを用いて,水分や有機物含量などの推定精度を向上させた。 4.航空リモートセンシングで取得した作物のNDVIマップと土壌マップの比較を行い,メートルオーダーの詳細な土壌パラメータ変動と作物生育変動の相関を分析し,土壌管理モデルの検討例を提示した。 5.以上の研究成果を第7回精密農業国際会議(2004年7月,米国ミネソ大学)及び農業機械学会全国大会(2004年9月,神戸大学)にて発表した。
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