Project/Area Number |
03151007
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
帯刀 益夫 東北大学, 抗酸菌病研究所, 教授 (10099971)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本間 良夫 埼玉がんセンター研究所, 主任研究員 (70142114)
石井 俊輔 理化学研究所, 分子遺伝学研究室, 主任研究員 (00124785)
井川 洋二 東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (40085618)
大石 道夫 東京大学, 応用微生物研究所, 教授 (00126004)
野田 亮 癌研究所, ウイルス腫瘍部, 部長 (30146708)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥15,200,000 (Direct Cost: ¥15,200,000)
Fiscal Year 1991: ¥15,200,000 (Direct Cost: ¥15,200,000)
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Keywords | 細胞分化 / プログラミング / 癌遺伝子 / cーmyc / cーmyb / 転写 / チロシンリン酸化 |
Research Abstract |
本研究では、癌細胞のみでなく、正常細胞の分化増殖に働く癌遺伝子の機能を分子レベルで解明するため、分化誘導可能な細胞系を中心に研究している。研究代表者の帯刀は、試験管内で分化誘導される赤白血病細胞分化時に果すcーmyc癌遺伝子の役割を、人工変異体遺伝子の細胞の導入により調べた。その結果、cーmycはこの細胞の分化に阻害的に働くが、分化の決定に働く場合と、成熟分化に働く場合では異なる機能ドメインを使っており、とくに、成熟分化における機能は転写制御に働いていることと、赤血球特異的遺伝子グリコホリンの発現制御機能から明らかにした。また、cーmycが他の転写因子と直接の相互作用を介して遺伝子発現と細胞増殖制御の両方をあやつる因子であることを示した。大石班員は、同じ細胞系で、蛋白のチロシンリン酸化・脱リン酸化が分化の引き金として重要であり、阻害剤の実験よりEGF受容体型のチロシンリン酸化酵素が関与していること、またこのリン酸化・脱リン酸化の直接のタ-ゲットが分化誘導因子DIFIである可能性を示した。井川班員は、同じ細胞系での分化誘導に関与するエリスロポエチン受容体とフレンドウィルスgp55蛋白の相互作用の機構を明らかにした。本間班員は、ヒト白血病細胞分化誘導におけるbcrーablのリン酸化の役割を解析するとともに、アンチセンスRNA導も含めた白血病分化誘導療法の可能性を検討した。野田班員は、神経細胞分化前後の制御遺伝子のスクリ-ニングを行ない、候補となる遺伝子を単離したところ、Gープロテイン群の性質を有していることから、これを介する新たなシグナル伝達と分化誘導の関連性を明らかにした。石井班員は、cーmyb蛋白の転写因子としての機能と、これと直接相互作用を示すインヒビタ-蛋白遺伝子を単離した。この遺伝子は癌抑制遺伝子としての機能も考えられ、極めて興味深い。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)