前立腺がんおよび乳がんにおける潜伏がんならびに微小がんの発生と進展
Project/Area Number |
03151027
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
矢谷 隆一 三重大学, 医学部, 教授 (80024636)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂倉 照好 理化学研究所, 真核生物研究室, 主任研究員 (80073120)
広橋 説雄 国立がんセンター, 病理部, 部長 (70129625)
島崎 淳 千葉大学, 医学部, 教授 (10008229)
寺田 信行 大阪大学, 医学部, 助教授 (50150339)
坂元 吾偉 癌研究所, 病理部, 主任研究員 (80085620)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥14,000,000 (Direct Cost: ¥14,000,000)
Fiscal Year 1991: ¥14,000,000 (Direct Cost: ¥14,000,000)
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Keywords | 前立腺癌 / 乳癌 / 潜在癌 / ras癌遺伝子 / AgーNOR / アンドロゲン受容体 / p53癌抑制遺伝子 / テネイシン |
Research Abstract |
1.前立腺がん (1).ヒト剖検前立腺を対象に異型過形成(AH)と潜在がんとの関係:AHの頻度は年令依存性に増加し,潜在がん例では非合併例より有意に高頻度に認められた.AHのgradeと潜在がんとの間には相関は見いだされなかった(白井). (2).rasがん遺伝子点突然変異との関係:点突然変異は良性疾患には認められないが,がん例では約15%に認められた.潜在がんの発生部位や臨床がんと潜在がんとの間には点突然変異に差異はみられなかった(矢谷). (3).AgーNORおよびホルモンに対するリセプタ-の消長:AgーNOR数は偶発がんより臨床がんで多く,両者の差を同一の分化度で比較すると,高および中分化型で差が大きかった(島崎). (4).アンドロゲン受容体:低分化型で,また,病期が進行するにしたがって低下していた(古武).動物実験で移植時の抗アンドロゲン投与により,その後のラット前立腺がんの皮下結節の発育は抑制されることが見いだされた(島崎). 2.乳癌 (1).乳腺潜伏がんの頻度:無症状で,触診上腫瘤を触知しない乳がんを潜伏がんとすると,その発見頻度は0.6から1.1%で,臨床的乳がんの発生率0.02%と比較すと,約50倍とかなりの高率にみられた(坂元). (2).乳がんの発生・進展とがん抑制遺伝子p53の関係:p53の遺伝子産物は乳がんの23%に陽性で,p53DNAの変異は25%(18/73)にみられた.異型性の高度な群やより進行した病期の群で頻度が高い結果が示された(広橋). (3).性ホルモノとがんの関係:3´ーMeーDABによる雌マウス肝腫瘍発生の系で,経時的に去勢を行い腫瘍発生との関係が調べられた.卵巣ホルモンはinitiationを受けた細胞の腫瘍形成を抑制すると考えられた(寺田). (4).テイネイシンの関係:in situ hybridizationで検討された.ヒトの正常および各種良性病変では発現はなく,ヒトおよびマウス乳がん組織ではがん細胞の周辺の間質細胞にmRNAの発現が認められた(坂倉).
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)