Project/Area Number |
03151029
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
佐々木 正夫 京都大学, 放射線生物研究センター, 教授 (20013857)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石崎 寛治 京都大学, 放射線生物研究センター, 助教授 (70111987)
口野 嘉幸 国立がんセンター研究所, 生物物理部, 部長 (60124418)
野田 亮 癌研究会癌研究所, ウイルス腫瘍部, 部長 (30146708)
横田 淳 国立がんセンター研究所, がん転移研究部, 室長 (10191503)
宇都宮 譲二 兵庫医科大学, 第2外科学教室, 教授 (70013901)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥21,000,000 (Direct Cost: ¥21,000,000)
Fiscal Year 1991: ¥21,000,000 (Direct Cost: ¥21,000,000)
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Keywords | がん抑制遺伝子 / 遺伝性腫瘍 / ヘテロ接合性の消失 / 家族性大腸ポリポ-ジス / 網膜芽細胞腫 / ウイルムス腫瘍 / LiーFraumeni症候群 / がんの家族集積 |
Research Abstract |
1.遺伝性腫瘍の原因遺伝子とその突然変異ならびに発現の特性: 家族性大腸ポリポ-ジス(FAP)の原因遺伝子のクロ-ニングに成功した。APC遺伝子と名付けられたその遺伝子は15個のエクソンからなり,2843個のアミノ酸をコ-ドする。FAP患者の体細胞で突然変異が認められていることから原因遺伝子であることは確実である。また,患者の腫瘍でヘテロ接合性の消失があるのでがん抑制遺伝子と考えられる。網膜芽細胞腫の配偶子突然変異のスペクトルが明らかになってきた。突然変異の中には発現抑制を受けるものがあることがわかった。ウイルムス腫瘍では、日本人患者ではWT1遺伝子の関与する腫瘍の割合が多く、日米における本症発生の頻度の差となっていることが示唆された。多内分泌腺腫瘍症MEN2Aは、がん遺伝子retの近くにマップされ、腫瘍ではret遺伝子の発現昂進が見られることが明らかとなった。 2.腫瘍におけるがん抑制遺伝子の突然変異とその特性: 腫瘍における染色体欠失に関する研究を進め、本年度は特に多段階過程について卵巣がん,肺がん、大腸がん,骨肉腫で複数のがん抑制遺伝子の協調的変異とがんの悪性度、転移能、治療の予後との関係が指摘された。P53遺伝子に関して、肺小細胞がん、食道がん、卵巣がん、子宮内膜がんで突然変異の同定を行なった。肺がんと食道がんは共にG→T変異が多いが、両者では突然変異の集績するエクソンに違いが見られた。 3.p53遺伝子の配偶子突然変異とがんの家族集積: LiーFraumeni症候群でp53遺伝子の配偶子突然変異が報告されたので,日本人患者について、小児副腎皮質腫瘍、骨・軟部組織腫瘍の患者を対象にp53遺伝子の突然変異を調べた。その結果,わが国では,家系の中に胃がんの発生が多いことなど,典型的なLiーFraumeni症候群とは異なる家系も存在することが明らかとなった。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)